ジムときどきランチ、そして本漬けのmoclですが、先日のMARIちゃんとのランチの後の下差し

このわらび餅パフェが絶品だったークラッカーアップ

 

 

本に話が移りますウインク

たった一度の人生をどう生きるか〜 

こんなはずじゃない〜と恨めしく思ったり諦めたりしながらも、前に進もうとする。

そんな葛藤の中にいる時に、"水曜日の手紙" の存在を知る主人公たち。

熊本のつなぎ美術館「赤崎小学校」から始まり、宮城の鮫が浦水曜日郵便局へと繋がる "水曜日の手紙"は映画化もされているよう。

自分の原点を探りたくもなる。

 

 

 

あたりまえに初めての作家さん下差し

妻子ある男への想いを断ち切れないままに近くに住みたい思いで、仙台へ勤務地を変えた女性教師。微妙な時期の赴任からなのか、6年生の二学期を担任することになる。

同じ時期に転校してきた少女が苛められるのだが、その "苛め" から敢えて目を逸らした挙句に「もう少しの辛抱だから」と言う。

後に女性は教師を辞めるのだが、その傷は苛められていた少女は勿論、元教師の心にも大きく澱み続ける。

一方、東京で教鞭を取っていた時のお気に入りだった少女は、教師から盛大に褒められ評価されたことから、自信を持ち夢を追えることになるのだが、、、

嘗て苛める側であったことを思い出さずにはおれないことごとが出てくる。

 

教師はけっきょく男とは別れたものの、高校生になった男の息子との再会が盛り込まれる。主軸からは外れるのだが、この息子との淡々としつつも薄皮一枚ほどの危うい交流が、重たいテーマのなかで唯一幸せな時間を感じさせる部分でもある。

嘗ての同僚で、現役の教師である友人とのやりとりも考えさせられる。

 

 

 

楽しそうな子どもたちの表紙絵に見入る下差し

小学校時代の少年たちのものがたりである。

一番後ろの少年に手を引かれているのが彼の妹であり、その辺からも、東山彰良氏の「僕が殺した人と僕を殺した人」を彷彿とさせる。

興味深く丁寧に少年たちを描いているので、このまま少年時代の楽しくも苦い思い出話で終わるのか〜と思っていると、20年後の事件へと大きく話は展開するのである。

しかし、最終は救いのある終わり方になっている。

"奇なるもの異なるもの"、と云う表し方にも納得するのである。

一つ前の「まっぷたつの先生」にも共通する、"振り返り" である。

自分の歩んできた道の中での心に澱む仄暗い部分を、忘れず振り返り、生き直す作業である。