日曜日のジムのお気に入りのクラスの予約ができてなかった。

そして終日雨だったのと、面白いのに出会ったのもあって、本浸りになってしまったんだわーー

 

名前から女性とは思わなかった下差し

7つの短編なのだが、濃ゆーい大阪弁からはじまるアタマの「嫁の遺言」、そして名古屋弁と思われるモノもある。

調べると神奈川出身だそうで、扱うモノによって上手く方言を使っているんだなぁ。

長い付き合いの後に結婚するもあっけなく死んだ嫁の幽霊が出てきて「死ぬ前に言った『自分が死んだ後には再婚して良いよ』は無しなぁ〜」と言った「嫁の遺言」は笑えるが、主人公は嬉しくて泣く。。

他にも、ヒモになっている男と放っておけない女、ミョーなところで義侠心をだして損している男、夫に裏切られているだけかと思いきやキッチリ自分の筋を通していた年老いた母、そんな人たちをイキイキ描いている。

"ぶっとい芯" のある人なんだろうなぁ。

「嫁の遺言」そして最後の「おかえり、ボギー」と、独白が心に残る。

 

 

 

タイトルに惹かれ下差し

我が家も以前に犬を飼っていたことがあるので、"犬を介した付き合い" は懐かしく思い出される。たしかに認識としては "〇〇ちゃんのママ" であり、飼い主の名前は知らなかったりする。

資産家で犬好きの老婦人が殺される、と云う始まりである。

ドッグランでの犬仲間、多頭飼育崩壊、そして両親撲殺(少年時)の刑期を終え静かに社会生活を送る男、実録記事を生業とするライターの男、幸せな結婚をしたはずが流産後の心の傷を抱えたままのミステリー作家が登場する。

そして、各章ごとに表紙にも描かれているチワワの独白がキーにもなっていて面白い。

これも、ゆっくり読めると思っていたのが一気読みになってしまった。。

 

 

 

初めての作家さん下差し

図書館の書架で気になり検索したけど、これまで借りてなかったと云うのは、女性作家さんが多かった時なのかなぁ〜 (moclの変な拘りです笑い泣き)

ジュディという飴色のラブラドールの男の子と、クロエと云う黒猫の女の子が主人公なら、ジュディと住むことになってしまった優喜と、クロエの飼い主の栞も同じように主人公なのだ。

ひたすら優しくて素直なジュディ、猫ゆえ自由を愛しながらも好きな男の子の前ではシャイになるクロエ。

それは、優喜にも栞にも言えるのだ。

この二人(ジュディ、クロエ)の語りが実にイイ。

上質な時間を味わった、そんな感じ。