図書館で本を漁っていて、なかなか "目利きが良くなったんじゃない" と自画自賛したくなるような作家さんに出会った。
エナジーと云うか、グイグイと言った力技感あるんだよなぁ。
タイトルもそうなら、「時間は記憶を濾過していく」という最初の出だしがイイ
主人公の硬質な女の子の設定がじつに良い。
余命半年と言われた写真家の男が、命の塊みたいなその女の子に魅入られ、かつ嫉妬もしただろうし、執着していく。
後で知ったのだが、この作家さんの唯一の恋愛モノだそうで、リピート必須
そして、前回の「水辺のブッダ」に続き
何故、この表紙カバーなんだろう〜と思ったんだけど。
読書感想画中央コンクールで指定図書(中学校・高等学校の部)に選定されているのを、読後に知ってナットクしたわー
ハンセン病への偏見、そして長きにわたり隔離されてきた彼等が社会で生きると云うこと。
生きる意味とは何なのか〜
何を寄る辺に生きるのか〜
ハンセン病の患者であり、あん炊き名人の徳江さんは云う。
「小豆の言葉なんて聞こえるはずがない。そうやって、詩人みたいになるしか、自分たちには生きていく方法がないんじゃないか。現実だけ見てると死にたくなる。囲いを越えるためには、囲いを越えたこころで生きるしかない。」
映画化されているらしい。
徳江役は樹木希林さんだそうで、彼女の最後の作品になっているよう。
前回(ある男)で、一気に引き寄せられた平野啓一郎氏の
何だか、トイレに行くのも我慢するぐらいにのめり込んでしまったのよー
そうなると、あたりまえに読み切るまでは寝られないよねぇ
天才ギタリストと美しく聡明な国際ジャーナリスト(これがじつに魅力的に描かれてるの)。
二人の出会いと、芸術性溢れる音楽。
悲惨な歴史のなかから生まれる珠玉の音楽、そして芸術。
芸術って、そう云うものなのかなぁ〜と思わずにはいられない。
ギタリスト蒔野のことば
「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。」
最終でそうあって欲しいと思ったなぁ。
平野啓一郎氏、どこか三島臭を感じてしまうんだよなぁ(素人目線ですが)
そうそう、この作品も映画化されているようで、キャストを知ってコレは唸ってしまった
こちらも力作なんだなぁ。
”新生児取り違え”(取り違えじゃないんだけど) といった重いテーマである。
母性にまつわる多くの神話が母たちを追い詰める。
そして、自らの生い立ちと云うよりは親子関係からくる心の闇。
現実の、けっして尋常じゃない産後の母親の心と体。
とかくワンオペになってしまう育児。
いわゆる "ただしく明るいひと" の存在が、ともすると刃になりうることもある。
ふと魔がさしておこってしまった事件が辛すぎる。
〆がになるとは思ってなかったなぁ。
(図書館が明後日から一週間あまり休館になるらしいので、すこし多めに借りている。
あと3冊あるけど、明日には追加しておこう。)
久しぶりに手に取ってみたけど、、、
「うーん、それ知ってるよ。読んでたし、TVでも言ってたよなぁ。」と思ったりして
moclと同年代というか二つ下になるんだなぁ、龍氏は。
「限りなく透明に近いブルー」で一躍文壇デビュー、けっこう露出も高くて、「Ryu's Bar 気ままにいい夜」と云う番組も長いことしていた。
ゲストがなかなか良くって、一番記憶に残っているのが坂本龍一氏。樹木希林さんなんかも出ていた。
坂本龍一氏がお酒があまり強くない感じで可愛らしかったなぁ。
の本に出てくるミュージシャンたちも懐かしすぎて。そんな歳になったんだと、ちょっと身につまされたし残念な気持ちにもなってしまったよ、龍サン