ACT1では名前だけが出ており、これといって特徴のないチームみたいに描かれていましたが、双子がいるとか外人ハーフがいるとか、後付け設定とはいえマッチアップゾーンとか結構目立つんじゃね?と思いきや、試合内容は地味で微妙だったというwww
瑞穂の中で最も地味な土橋DAYSだったことも含めてw

作者の八神センセーのおまけでも書いてるように、嘉手納西のような得意技の応酬という派手な試合ではなく、得意技を潰しあうという地味な勝負が城北戦のコンセプトらしいですが、最終的(4Q目)には、瑞穂が城北の得意技を潰しつつ、自分らの得意技(藤原&哀川コンビ、アリウープ、ロング3P)だけを出して逃げ切ったという感じがしました。


この秋田城北戦で大きな感想は2つ。
まず、この試合に対する感想から述べましょうか。
秋田城北の敗戦理由、それは監督の采配ミスにあると自分は思っています。
九工大福岡ほど酷くはありませんが、この監督もまた瑞穂のことを舐めてかかっていた。
自分達は常に全国大会で優勝争いをしてきた。新参者の新興勢力に負けるはずがない。
選手の一部もそういう風に思っていた節がありますが、最も舐めて考えていたのは間違いなく監督でしょう。
さて、この監督の采配のどこがどう悪かったのかと言いますと、
1Qで瑞穂が土橋を投入し、ルーズボールの支配が完全に瑞穂優勢になったにもかかわらず、前半終了までまったく動かなかったこと!
双子のコンビプレーがまったく機能せず、じりじりと点差を広げられているにもかかわらず、何故もっとはやく対処しなかったのか?
後半から穴水に攻撃参加させたわけですが、天童寺戦まで披露しておきたくなかったとかアホかとwww
目先の勝負に真剣に挑まずしてその先の勝負を戦えるか!

温存といえば嘉手納西も与那嶺フックの披露を出し渋っていたことがありますが、あの時と今回は違います。
嘉手納西は瑞穂の追従に対して逆転されないために切り札を投入したのに対し、秋田城北は前半でついたビハインドを無くすために切り札を投入。
精神的な疲労度で考えると、
縮まった点差を再び広げられる(嘉手納西の時)>>>リードしている状態で点差を縮められる(秋田城北の時)
数々の修羅場をくぐってきた瑞穂にとっては、穴水の攻撃参加でそれほど慌てる様子もなく(ベンチの一年は慌ててたけどw)、1点差まで詰め寄られても冷静でいられました。
本当に瑞穂を慌てさせたいのならば、穴水の攻撃参加は点差がイーブンの時か秋田城北がリードしている状態でなくてはならなかった。
点差を詰めるために切り札投入は明らかなミス。新参者の瑞穂ならパニックになるだろうと踏んだ監督のミス。

采配が遅すぎたと思う理由はもう一つありまして、それは穴水が一年生だということです。
まだ高校バスケに完全に慣れきっていない一年生、しかもこの試合までフルスタメンの経験のない若造に、後半開始早々から攻撃参加させるというのはどう考えても采配ミス。
結果、穴水は4Qにてガス欠を起こし攻撃力半減、秋田城北は最後まで逆転には至らず、瑞穂の怒涛の攻撃の前に憤死したわけです。

もし、城北の監督が瑞穂を見くびっていなかったら?
1.双子が機能しなくなった時点でタイムアウトを取る
2.すぐさま穴水に攻撃参加の指示
3.前半終了の時点で僅差もしくは城北リードで終われる
4.ここで穴水を一度ベンチに引っ込める(体力回復のため)
5.3Q終了時点で瑞穂にリードを許すかもしれない
6.しかし4Q、体力復活した穴水の攻撃参加再び
↑こういう状態になっており、双子が言っていた「先生に叩き込まれた城北の攻撃」も披露できて、瑞穂に勝ててたんじゃないかな?
(瑞穂が負けた時点でこの漫画終了ですけどねw)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
で、もう一つ語りたいことはここから…。
ずばり、穴水の存在そのものです。
単純に大物ルーキーの加入によるチーム力アップを描きたいだけならば普通の日本人でもいいわけなのに、わざわざ外人ハーフにしたのは何故か?
八神センセーのあとがきで、現実世界の高校バスケ界について描きたかったけど力不足で描けなかったとありますが、ぶっちゃけ単純に力不足というより秋田城北というチームに入れたのがそもそも配置ミスという感じが自分はしました。
多分、八神センセーの描きたかったことってのは、留学生という名目で助っ人外国人を招聘して勝とうとする勝利至上主義の高校のことだと思います。
(現在の高校バスケ漫画で外人を出す意味がそれ以外にない)
プロというわけでもないたかだか学生バスケで外人呼びつけて勝つことに意味あんのか?という私的な感想は置いといて、実際そういうチームが多いみたいですねw
で、話を戻しますが、どうして秋田城北に外人を入れたのが配置ミスかというと。
1.助っ人留学生に頼って勝利を目指す高校は、今までのチームカラーを捨てて留学生を中心としたチーム作りをしなくてはならない。
2.八神センセー的には天童寺や哀川の因縁も交えて伝統ある城北バスケを描きたい。
この2つが完全に矛盾してしまうからなのです。
作品ではを選択したため、穴水という存在が浮いてしまいました。
どうしても留学生問題にメスを入れた題材を書きたいのあれば、瑞穂(哀川)とはまったく所縁のないチームを一つ登場させるべきだった。
ちなみにそれが可能だったのは、3回戦の相手を湘南ではなく洛水館にすることだったと自分は考えています。
洛水館は古豪(昔は強かったけど最近は今一つ)という設定で、過去の栄光を取り戻すために外人に頼ったという体裁も取りやすいしね。
6試合しか描けない全国大会で、
※九工大

強豪だけど今一つなので緒戦の相手として適任、しかもACT1で二階堂のことを少し語ってしまった
※嘉手納西

ACT1の終盤に名前を出したし、ACT2の序盤で瑞穂と絡ませたので試合を外せない

※秋田城北

上記の通り、瑞穂の快進撃には必須なチーム、ACT1でも少し語ったし

※成田中央

瑞穂の因縁の相手

※天童寺

瑞穂の最終目標
と考えると除外できるのは湘南しかなった。
しかし八神センセーはゆえに湘南を3回戦の相手に選んだ。
だからこの時点で留学生問題を漫画で表現することを諦めればよかったんじゃないかなぁ?と思った次第です。
すべて描こうとするのは欲張りすぎたかな?><