高校時代のバスケ部のコーチがなくなった。


早すぎるものだった。


オレは、本人と会って、病気で療養中だったことを知っていた。


あるバスケ会場。

ニットキャップを深く被り、マスクをした人が近づいてきて、

「おい、オレ誰かわるか?」

感じ悪いなーと思いながらもホントにわからず、

「・・・はぁ」

マスクを取ると誰だかわかった。

「おいおい、何したの、めっちゃ痩せてるし。ダイエット?」

と小バカにしながら言うと、

笑いながら

「オレ、がんなんだ。今も病院から抜けて来て、これから戻るんだー。
 でって参ったでー。」って。

「あど3か月くれがな。」

反応に困る俺。

「ま、オレはオマエ達からいっぱい遊んでもらったし、もういいんだ。」

といいながら入院生活とか手術の様子、そしてバスケの話をしていた。


それから1年半。


闘病生活の末、コーチは天国へ旅立った。


楽しい人だったな。


適当な所もあって、ワルだし、でもバスケには本気で、ホントに愛を感じたものだ。

告別式には出れなかったけど、お通夜へ参列。


教え子たちと久々再会し、別れを偲んだ。


早すぎるわかれ。

それは無情にも突然やってきた。

合掌。