ハゲタカ

NHKドラマ、ハゲタカ。全6回

外資系のファンドが企業買収を繰り返し、その両面からみた人間模様を描いたドラマだ。

原作は真山仁のハゲタカとバイアウト(後にハゲタカⅡに改名)。

本とは人物設定が異なるが、一つのドラマとしてはとてもおもしろい。

本を先に読んでいると大体はドラマが物足りなくなる。

これってすごいこと。


目でみるドラマよりも活字を読んで自分の頭の中で描いたドラマのほうがおもしろいってことだ。

今回もやはり本の方がおもしろいと思ったが、ドラマはドラマで楽しめた。




主人公の鷲津が原作はサイボーグ的な完璧人間なのに対してドラマではどこか人間臭かった。

そしてドラマのテーマともいえる言葉が印象的だ。

「人生には2つの悲劇がある。ひとつは金のない悲劇。もう一つは金のある悲劇。」

我々一般人には金のある悲劇とは想像がつかないのだが、

そんなことがちょっとだけわかったような気がしたドラマだった。


企業の買収、合併など普通にNEWSを見ていてもその影では、何人かの人間が傷つき時には命を落としているということを忘れてはいけない。


NHKドラマだからCMがないのもありがたい。

原作はもちろんのこと、ドラマも一見の価値ありだ。


ある作者の本がおもしろいと、その人が書いた他の本も読みたくなる。

これ人間の心理。



真山作品の「虚像の砦」って本もなかなかおもしろかった。


Amazonで買うと、「これ買った人はこんな本も買ってます」みたいな感じで似たような本が出てくるから本はPALよりAmazonで買うほうが賢いかもしれない。