人生最後の稲架掛け。 | 自然派で行こう♪

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自然な農法での安全な米・野菜作りをしています。
釣りと料理と自家製素材を使った味噌作りもしています。

 

今年は過去最悪の年になりました。

 

とはいえ、水害や台風などで圃場そのものが土砂に埋まって壊滅状態になった方々のことを思えば最悪とはいえないかも。

しかしながら、心がバキバキに折れてブログも長い間お休みしていました。

収量的に、つや姫(8アール)も最悪ですが、ササシグレ(7アール)も過去に例がないほどの大凶作です。


▼つや姫は30kgの米袋に満杯なのが1袋だけ。

 

もう一袋は25kgくらいです。

 

写真右上の袋は小米です。


▼ということで、等級検査に出せるのは30kg1袋の

 

本当にありえません。

 

 

▼しかも、結果は1等米でも2等米でも3等米でもない規格外品!?

 

「外」・・・こんなハンコ初めて見ました。

 

悲し過ぎます。

 

もうこの時点で心は完全に折れてしまいましたが、まだササシグレの稲刈りが残っています。

 

 

▼コウノトリを田んぼの近所で見つけ、いいこと起こるかな?なんて思ってましたけど・・・

 

甘かった〜〜。


▼とりあえず稲架を組みますか。

 

久しぶりの稲架掛けです。

 

コンバインが壊れ、稲刈り業者に委託しようと思ったけど、10月に入ってしまい、

 

稲刈り〜乾燥はもうしてくれません。


▼何年振りかな〜?稲架組むの。

 

稲架を組んでから、他の離れた田んぼで育てているササシグレを刈り取って担いで運びます。

 

車が入れないので人力運搬です。


▼今年のササシグレ。

 

稔るほど姿勢を正す稲穂かな・・・?

普通は稲穂の重さで円弧を描くように傾いているのですけど、今年はこの有様。


▼中には少しだけ傾いているものもありますけど・・・

 

こうなった原因は高温障害による受粉不良です。

調べたところによると、開花〜受粉の時期に摂氏35度以上になると受粉ができないようなのです。

 

本当に、昨今の酷暑は異常ですけど、ササシグレの開花の頃の気温を調べてみると37度を上回っていました。

 

 

▼泣き言も言っておられず、バインダーで稲刈りします。

 

稲作を始めた当初は手で刈っていたのでバインダーを初めて使った時は感動しました。

 

しかし、もうこれで最後。



▼刈り終えた稲を担いで運ぶとします。

 

例年に比べて稲束の軽いこと・・・

 

▼2日かけて運び終わりました。

 

運んでは掛け、運んでは掛け・・・その繰り返し。

 

 

▼ようやく稲架掛け完了〜〜。

 

豊作の年ならこの姿を見てワクワクするのですけど、

 

今年は結果をみるのが怖い・・・

 

 

▼だって、こんな稲穂ですから。

 

稲穂に付いている籾は籾というよりも籾殻です。


▼この田んぼとも今年でお別れです。


たった2年しか作らなかったけど、できることならば豊作で終えたかった・・・。


▼そして、稲架掛け天日干しにつきものの台風がお決まりのようにやってきました。

 

ということで、雨が降る前に脱穀。

 

時間に余裕がなく、写真は撮れていません。

 

というか、撮る気力もなかったです。

 

 

▼籾すりセンターに脱穀した籾を運んで籾すりしてもらいました。

    

小米、クズ米が多過ぎます。

当たり前ですね・・・あんな状態の稲穂ですから。


▼結局、7アールで35kgしかありませんでした。

 

こうなった原因は6月20日過ぎに田植えしたからに他なりません。


自家用米としても全然足りない収穫量で、お届けをお約束していた方々にもお届けはできなくなりました。
 

しかも、収穫したお米はめちゃくちゃ汚い・・・


▼なんじゃこりゃ〜!!

 

このままでは食べる気も起こらないので選別します。

 

色彩選別機に掛けてもなおこの状態・・・



▼1合の米からこれだけの汚い米が・・・



これは僕の日頃の行いが悪いからなのか?

 

あまりにも酷い仕打ち・・・

 

 

▼丸1日かけて2kgの白米にしました。



毎食毎食このようなことなんかやってられません。

 

でも、味はとびきり美味しいのでそれが何よりもの救いです。

 

来年からは早めに植えて業者さんに稲刈りしてもらうとします。

 

コンバインなんか所有するんじゃなかった。

故障は多いし、毎年10万円以上の修理費がかかるし、業者さんに刈ってもらう方が早くて安上がり。

 

しかし、これで「やればやるほど損をする稲作」からも脱出できそうです。

 

令和という時代になってから全然いいこと起こりませんが、令和3年は3度目の正直でありますように。

 

二度あることは三度ある・・・になりませんように。