もう、本当に今年の自然栽培稲作は私にとって最悪でした。
草退治はいつもの事ながら過酷なんですけど、台風やらなんやらかんやらで本当に疲れました。
この圃場は7年間無農薬無肥料を通してきた田んぼ。
今年でこの田んぼは返却するのでお別れになります。
その最後の稲作が強烈な台風とか長雨で惨憺たるもの。
▼地面に稲穂がついたものはこのように穂発芽してしまいました。
この辺りで心は折れまくって茫然自失。
▼ここまで酷いのは初めて見ました・・・今までの苦労が走馬灯のように蘇り、卒倒しそうになりました。
でもね・・・
ここで投げ出してはダメ!
ちゃんとお米にしないとね。
まずくってもいいじゃないか。
とりあえず、今までの苦労を無駄にしたくない。
無農薬の稲作はみなさんが思っている以上に過酷です。
やるだけやってダメなら仕方なし。
▼天日干しの後の仕上げ干し。
って、ここまでしても美味しいお米になるのかどうか・・・
というか、不味くないお米になってくれればそれでよし・・・と、思っていました。
▼ところが!
なんだかいい感じに炊き上がりました。
色彩選別機にはかけていませんが、カメムシ被害のお米はほぼほぼ見当たりません。
穂発芽したお米も発芽に栄養を取られたのでしょうか?
スカスカになってクズ米として籾摺りの段階で除去されたのでしょうか?
▼この日、手前味噌も蔵出ししました。
小糸在来大豆とササシグレの原材料に加え、
天日の粟国の塩とモンゴル岩塩を使いました。
▼いそりんさん直伝の塩蓋でカビもなくいい感じ。
さて、いただくとしましょうか〜。
▼この日の朝餉はご飯と味噌汁と梅干のみ。
いろんな障害がありましたが、味の方もいつものササシグレの味♪
お味噌は麹歩合20歩でかなり甘口。
でも、体に優しい味。
四年前に仕込んだ麹歩合低めの辛口味噌と合わせるといい感じになるかな?
今年も米作りに味噌作りしててよかった!
なんだかんだ言っても、植物は人間の浅はかな思惑とは全く違う次元で生きていて、
その必死に生きた命の証の籾(米)をいただくところに意味があるんだと思うんだな。