1つ前の記事で低身長女性のコンプレックスの話を書いたので

今回は身長の低い男性の話。

 

 

低身長で悩む女性の悩みよりも身長の低い男性の悩みの方が昔からピンと来るものがあるかもしれない。

133cmの景色という漫画の2巻は低身長の男性の話。

男性の低身長についても焦点を当てるんだと驚いた。

 

主人公が低身長の女性だから驚いたって理由もあるけど、 

世間的には低身長の話のタブーは女性よりも男性というイメージが強いから驚いたのだ。

 

 

タブーみたいなことに切り込むのか…と。

 

 

あまりネタバレしないように心がけるが、

低身長の男性は婚活の際、身長だけで足切りされるという。

 

 

正直それはわかる。

 

 

私は学生時代に婚活業界でバイトをしていたことがあり、

下手したら低収入よりも低身長の方が不利なのではないかと思ったことがあったからだ。

 

 

……そういう点を女性はかなり気にしている感じが伝わった。

 

 

もちろん高収入で低身長の男性と

低収入で低身長の男性では前者の方が女性から相手にされているけど、

普通程度の年収で低身長じゃない男性と

高収入で低身長の男性だと

普通の年収の低身長じゃない男性が選ばれてたりした。

 

 

そもそも入会の時に低身長の男性は成約の難易度が高い旨の説明があったりもする。

 

 

お金というものは人間が勝手に作り出したものなのに対し、

身長というものは生まれ持ったいわば才能のようなものである。

自然物なのだ。

つまりいかんともしようのない遺伝子の分野である。

 

 

女性はメスとしてその点のアンテナに敏感に反応している感があった。

 

 

具体的には、

子どもが低身長になったらどうしよう…ってことである。

 

 

この手の話は男性がいない女子トークの場ではされることのある話題である。

それはこれまで生きてきた女の経験として実際にあった話だ。

 

 

婚活の場でもそれは同じということである。

面と向かって口に出さないが、心の中でそう思っている女性が

けっこういることを婚活業界はわかっているのだろう。

 

だから入会の時に難易度が高い説明がされるのである。

(全ての法人とはいかなくても)

 

 

これはトラブルに繋がらないように、また、

低身長の男性の心の傷が必要以上につかないようにするための

断腸の思いの手段なんだと思う。

 

 

反射的に女は遺伝子=生理的なことに敏感な生き物だ。

男性の体臭や触感が自分にとって快か不快かを

メスのアンテナで即座に察知する。

それが故に匂いに敏感なのは女性に多く、

触られて不快だからと痴漢という犯罪がこの世に存在してるのではないかと思う。

 

 

女は『遺伝子』というものを無意識に感じ取り、大事にしている生き物なのだろう。

 

 

それは生き物の繁栄として必要なものなのかもしれない。

より優秀な遺伝子を残すことで人類の発展を促していくために必要なのかもしれない。

だから見た目にも匂いにも能力(稼ぎ)にも運動能力も気にする。

 

 

女は男以上に遺伝子を選びたがる生き物なんだろう。

(一方で女の目から見た時に男性は自分の遺伝子をたくさん残したいって気持ちが強いように思える)

 

 

その中に「体格」というものも入るのだろう。



ただ、全ての項目が満足というわけにもいかないので妥協や優先順位項目は各々ある。



その中でも身長や年収というのは優先順位の上位に来がちなんだろう。

 


だから2巻に出てくる低身長の男性の

オスとして選ばれにくい設定はなかなかにリアルだと思って読み入った。

 

☆☆

2巻では男の低身長に悩む姿も印象的だったが、

もう1つ気になることがあった。

 

 

それは、

可愛いという言葉を小柄な人に使うのは危険だということ。

 

 

作中に悪気なく低身長の男性をカワイイと褒めるシーンがある。

これにその男性キャラは傷つくというものである。

 

 

男性の場合、カワイイと言われて喜ぶ人と喜ばない人とに

くっきり分かれそうだなって考える。

 

 

以前に何かの番組で男性にカワイイと言って喜ぶか喜ばないかを検証したところを見たことがあるけど、

年齢が大人であれば大人であるほどカワイイと言われて喜んでいない姿があった。

 

 

世代によってカワイイという言葉に対する捉え方の違いもあるだろう。

しかし、大人の男性としてカワイイで良いのだろうか?という疑問だって持つことだろう。

 

 

『かわいい』という言葉の語源は『かわいそう』という言葉から来ている説もある。

 

 

何かが欠如している様がいじらしくてかわいらしく見えるという解釈や語源があるならば、

男性にとって良い気持ちはしないだろう。

 

良い年して頼りなさそうに感じられる。

 

不自然なくらいに『かわいい』と『かわいそう』は音が似通っているし。

 

 

正直なところ、女の私もこれは分かるなぁって思った。

 

 

私は前回の記事↓で書いたように身長が伸びる時期が男子よりもだいぶ遅く、

150cm未満の時代が長かったので、共感できたのである。

というのも、

女性の私が低身長に悩んでいると言えば、

小さい女の子ってカワイイじゃんって無責任なことを言われて傷つくし、

体が小さいから可愛いと言われたのかな?

だったら中柄で顔が今のままだったら可愛いとは言われなかったのかな?

だとしたら顔が可愛いと言われたんじゃなくて

体のサイズ感が可愛いと言われたにすぎなかったのではと考えられるから。

 

 

だから小柄な人に対してカワイイという言葉はなかなか危険なんじゃないかと思った。

 

男性だってカワイイよりもカッコイイと言われたいかもしれないわけだし。

 

 

ネガティブすぎると思うだろうか?

けれどそれがコンプレックスというものである。

 

 

それに、

小さい女の子ってカワイイじゃんって無責任なことを言われて傷つくこともある。

 

 

だってさ、綺麗で大人っぽいお姉さま系を目指していたら

身長はある程度あった方が目指しやすいもの。

その女性が何を目指したいかを無視して

カワイイって言っておけばいいっしょ☆

みたいな雑な決めつけをされることも失礼で腹が立つし。

 

 

長々と書いたが、色々と考えさせられるものがあるし、

たくさんの過去のことを思い起こされた。

 

 

それでもこの漫画は気持ちをスッキリとさせてくれるような結末に持っていくのである。

色々と周りからの言葉やシチュエーションに悩む時に読むと

物事を見る角度を変えられるかもしれないと、

当時150㎝未満だった私に教えてあげたい。