最近後宮系の話を多く見ません?『後宮の検屍女官』 | 咲羅による作品レビュー

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様々な作品の感想を書いてます。基本オタク目線です。

 

映像と同時に本も読めると

溜まってたまって楽なんだがな

 

 

そういう事で、今回はコチラ!

 

『後宮の検屍女官』 小野はるか

*ネタバレ注意

 

あらすじ

大光帝国の恒久は、幽鬼騒ぎに揺れていた。謀殺されたという噂の妃の棺の中から赤子の遺体が見つかったのだ。皇后の命で鎮静化に乗り出した美貌の宦官・延明の目に留まったのは、居眠りしてばかりの侍女・桃花。花のように愛らしいのに、出世や野心とは無縁のぐうたら女官。そんな桃花が唯一覚醒するのは、遺体を前にしたとき。彼女には検屍術の心得があるのだ――。後宮にうずまく疑惑と謎を解き明かす、中華後宮検屍ミステリ!

 

 

ほぼ表紙買い

 

中華系の名前の

覚えづらさとか読みづらさ

を考えてちょっと後回しにされてた

 

すげぇ面白かった

覚えられないほど人が

出てくるわけでもなく

 

後半に行くほど

止められなくなる

 

 

後宮の中で妃・李美人が死んだ

彼女は妊娠していた

 

彼女の死んだ理由に納得が

行かない李美人の父が

検屍官を雇い検屍をさせた

 

そのために妃の棺を開けると

そこには胎の中にいたはずの

赤子が外に出ている

 

これを機に

後宮では死王のうわさが立つ

 

幽鬼は母の恨みを晴らすため

夜な夜な後宮を這いずり回ってる

 

この噂を真に受け

怖がる妃嬪とその侍女たち

 

この噂を絶ち

怖がる妃嬪たちをなだめるため

宦官である延明

調査にのり出る

 

ちょうどその時

李美人の侍女である碧林

病により死亡する

 

李美人の呪い

死王の呪いだと

女たちは恐れおののく

 

だが一人の侍女が殺人だという

そんなことを言うのは桃花

祖父が検屍官で

その手伝いをしていたこともあり

 

検屍術にたけていた

 

そんな彼女の説明から

棺の中で出産していたのは

棺内分娩」という自然現象

ということを知る

 

これにより死王の噂は

収拾していくと思われる

 

が、事件はそれだけでは終わらない

延明が腐刑に処された後

世話になった宦官が

冤罪にかけられていた

 

それを知った延明は

検屍術にたけている桃花に

恩人が犯人でない証拠

見つけてもらう

 

この事件をきっかけに

次々と人が死んでいく

 

これらにはやはり

李美人の死が何か関係している

再び検屍をしたいが

そう簡単に許されるはずもなく

 

桃花もまた

別の問題を抱えていた

 

 

現代の様な発達した技術もなく

手元にある者だけで

検死をしていく

 

短編のようで短編じゃない

 

事件が解決すると

次の事件が起きる

 

だが一つ解決してくことに

前の事件との関連が見えてくる

 

だから事後半に行くほど

面白くて止まらなくなる

 

延明と桃花の

距離感も心地よい

 

だが絶対にくっつかない

男女の関係にはなれない

切ないね

 

桃花自体延明に全く興味ないしな

 

検死が主のこの本は

事件は難しくないし

犯人やトリックが重要なわけでもない

 

あらすじや表紙から

難しそうに見えるけど

そんなこともなく

 

 

着々とハマり読み終わったころには次が読みたくなる

 

 

本編コチラ↓