先週あつもり記事を投稿してから世間は随分加速したように感じる。COVID-19感染拡大のために非常事態宣言もでて、僕の実家兵庫も対象地域だ。帰省したい気持ちを我慢して、今も家で過ごしている。
 こんなご時世だ、僕なんかができることは少ない。表現者の矜恃として亡くなられた人々を統計上の数字にしたり、意見の説得力の為の糧としたりという事は絶対しちゃいけないと思っている。それでも何か出来る事はないかと思って、世界中で疫病で亡くなられた人々へ、どうか安らかに……と思って曲を書いた。


ただただ、御冥福を祈りたい。


 さて、そんな中
新譜のレビューを書いていただきました。

↑新譜、親指〆器「深層への旅」


Twitterのフォロワーである坐久さんという方に書いて頂いたのだが、僕が特別書いて頂くよう依頼した訳でもなく、曲についても解説した訳でもなく、にもかかわらず僕が伝えたかったことの80パーセントくらいが本記事には書かれていて、心底感動した。他バンドや同人音楽グループのレビューも非常に細やかに坐久さんのブログ(坐久さんの同人音楽万歳)には書かれてあるので是非とも皆さんに読んで頂きたいと思う。

 本作はブックレットを絵巻のように表現し、「死後の世界」をテーマにしたブックレットとなっている。



亡者のように成り果てた主人公が、普遍的な四季折々の「時間の美」に触れることで
ーーあぁ、こんなにも近くに、全然気づけずにいたのかーー
と自らの人生を回顧して絶望から立ち直り受肉し救われていくというストーリーとなっている。

 デザインを依頼したイラストレーターの星野思花先生曰く
「諸行無常がテーマだと思ったからブックレットは九相図をモチーフにした。」
とのことで、星野先生の宗教的知見に基づく表現が本作のストーリーをより深く、深層へ近づけてくれたのは間違いないだろう。レビューを書いてくださった坐久さん、イラストレーターの星野先生、音源購入後感想を下さるリスナーの皆さんには頭が上がらない。本当にありがとう。


 多くの人たちの支えもあって素晴らしい作品となっている本作「深層への旅」は是非とも沢山の人に手に取って貰い、僕たちの音楽と共に深層へ旅立ってくれたらと思う。
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