好きな絵描きさんがいる。


好きな理由は、絵のタッチ。繊細で細かくて、でも強い。その絵が大好き。


でも、その他にもある。僕はその人自身が好きだ。


佐藤詩織さん。

美術の時間に先生が見せてくれた1枚の絵が佐藤詩織さんの絵だった。先生がもともと好きだったらしくて、佐藤さんの過去は一言も言わず、ただ素晴らしい人だとだけ言った。


そこから気になって調べた。


初めて見た時から5年経った時、やっとあの時先生が見せてくれた絵にたどり着いた。


その時にはもう欅坂46のことも、欅坂46の一員だったことも知っていた。



欅坂46で、踊る佐藤詩織さんが好きだ。

しなやかなダンスが、意志を持った指先が、変わる表情が、溢れる色気が、大好きだ。



パフォーマンスの動画を見れば見るほど、どんどん引き込まれていった。


ライブの映像だって、どうにかして手に入れようと思って、散々手を尽くして、全部手に入れた。何度見ても、50年前とは思えないほど色褪せていなかった。


歌詞が刺さり、パフォーマンスが刺さり、胸を打ちまくった。


でも、パフォーマンスからは考えられないほどふにゃふにゃしたライブ以外の佐藤詩織さんのギャップに気付けばどっぷりハマっていた。




そして今日、ついに会いに行く。


佐藤詩織さんが個展を開く。


サイン会もやる。


想いを伝えるならそこしかない。



佐藤詩織さんに憧れて、絵を真剣に描き始めた。佐藤詩織さんに出会えて、欅坂46を知ることができた。今の僕があるのは、あの時、佐藤詩織さんに興味を持ったから。



伝えたい。

感謝を。溢れんばかりの感謝と、伝えきれないほどの、愛を。

伝えたい。




次の方、どうぞ


誘導係の方が僕を呼ぶ。



長机に座る佐藤詩織さん。


僕が大好きな、しーちゃんがそこにいた。

雰囲気が変わらない。優しい微笑みも、佇まいも、全部。


「こんにちは。ありがとうございます。」

佐藤詩織さんが微笑む。その微笑みにつられ、


「こんにちは、はじめまして。僕、佐藤詩織さんのファンなんです。絵ももちろん大好きで、佐藤さん見て僕も絵の道進みました。でももうひとつ、僕は、欅坂46の佐藤詩織さんに惹かれました。しなやかで艶やかな表現が大好きです。」


はっと気づくと、佐藤詩織さんは笑顔で僕を見ていた。


「まさか、欅坂をご存知の方が、ここに来てくださるとは思っていませんでした。しかも、こんなにお若くて、大学生くらいですか?ありがとうございます、そう言っていただけて嬉しいです。」


あぁ嬉しすぎる。もう少しだけ言っても許されるだろうか。


「僕、佐藤詩織さんに出会えて、人生が変わりました。欅坂46の佐藤詩織さんにも、芸術家としての佐藤詩織さんにも、感謝しかないんです。本当に、ありがとうございます。」


「ふふ、そう言っていただけると、あの5年間も、今までも、無駄じゃなかったなって報われますね、こちらこそありがとうございます。これからも、やりたいことを追いかけてくださいね?『君は君らしく』ですよ」


サインをしてくれた上に、握手までしてくれて、欅坂の歌詞で応援してくれた。


これは頑張るしかない。


帰り道、決心する。



いつか、僕も、誰かにいい影響を与えられる人になろうと。


僕を変えてくれた、佐藤詩織さんのように。





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佐藤詩織さんの卒業が発表されました。

朝知って、しばらく現実を受け止めきれず、涙も止められず、呆然としていました。


私自身も、佐藤詩織さんに救われ、助けられ、生きてきました。




とても個人的なことですが、

佐藤詩織さんと、上村莉菜さんが私、大好きなんです。どちらか決められないほどに、大好きで、悩みに悩んだ挙句、アイコンはしーちゃんにしたくらいです。




今も、まだ、現実味がないけれど、思うことは単純です。


欅坂46に入ってくれてありがとう。

活動してくれて、笑顔を見せてくれて、パフォーマンスを魅せてくれて、笑顔をくれて、生きる意味をくれて、ありがとう。


たくさんのありがとうがあるんです。

ありがとう、しかないんです。


5年間、ありがとう。




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そして、読んでくださっている皆さまも、

ありがとうございます。


不定期投稿を、見に来てくださっている方、お知らせを取ってくださっている方、そして、フォロー、いいねしてくださる方、いつもありがとうございます。皆さまのおかげで、私は楽しく自由に書けています。拙い文章ですが、これからも、どうぞ おもち をよろしくお願いします。




長々と失礼致しました。


ではでは