『ケロヤン』

彼のお父さんはカエルのことをそう言います。

私がカエルグッズが好きで彼の部屋をカエルグッズだらけにしていたので、カエルを見ると私を思い出すそうです。

この間のホワイトデーにも、カエルのお皿のセットをもらいました。

お母さんからもカエルの置物をもらいました。

「カエルみたら、買っていったれって言うんよ」

とお母さんが笑ってました。

この間も

「ケロヤン売ってたぞ~」

とカエルの絵のついたマグカップをくれました。

「オヤジも気にかけてるんよ」

と彼が言ってました。

この間、彼とお父さん二人で親戚の所に荷物を取りに行った時、いろんな話をしたそうです。

「あの場所に二人で暮らせる小さい家、建てたらいいよ。ワシがきれいにしとくからな」

お父さんの実家は昔、建設会社をしていてお父さんはそこで働いていたので、いろんな免許を持っています。

「持ってないんは大型二輪ぐらいじゃないか?」

と彼が言っていました。

昔、お父さんは髪を胸ぐらいまで伸ばしていたそうです。

その髪をたなびかせながらバイクに乗っていると、髪の毛が顔に覆い被さり前が見えなくなったそうです。

普通ならスピードを弱めてみたり、髪の毛を払ったりしますが、お父さんは

「めんどくさいからそのまま壁につっこんだ」

…そうです。

他にもいろんなエピソードを聞きましたが、なんせ楽しいお父さんです。

腕を活かして、火事の跡地を重機で更地にするそうです。

「オヤジはあそこに住む気はないみたいだな。ワイらだけが住んだらいいって思ってるみたいだ」

と彼が寂しそうに言ってました。

「子供のことも話した。出来んって。そしたら『出来んことないだろ?』って言われたから『病院行ってもできんし、それにワイ、手術したし』って言ったら『あ~』って言ってたよ」

子供がもしいたら、今のこの状況を少しは和ませてくれたかもしれません。

でも、もし実際にいたら大変だっただろうと思うのです。

「子どもがいなくてよかったな」

この間、彼も言ってました。

この試練が待っていたから、出来なかったのかもしれません。神様がまだだって言っていたのかな?

今日もいい天気です。

洗濯物でも干そうかな…