僕と彼女と僕らの時間 -33ページ目

僕と彼女と僕らの時間

僕はリアル?
それともバーチャル?

彼女とその彼の出会いは
唐突であり
必然だったと僕は思う

僕の知る限り
初めて彼女を愛した男
そして
初めて彼女自身が
愛した男


彼は彼女を一番に考え
いつでも彼女の心に寄り添っていた

彼女も今までの男性とは違い
自然体でその男性と向き合えていた


ありのままの自分を認めてくれた
親でさえ知らない自分をさらけ出し
彼は彼女を受け止めてくれた


その時の2人は
確実に愛し合っていた


身体の奥から溢れ出る想い
それが「愛すること」だと
彼女は初めて経験した


そして
彼女が知っているこれまでの男達が否定した彼女の気持ち
それを全て包み込む優しさ
心地のいい体温
自分が収まるべき場所がある安心感
「愛されること」の温かみを
初めて認識出来た



けれど彼女はその男性から
最大の裏切りを受ける


その男性にはパートナーがおり
この先ずっと彼女と共にする決意をし
パートナーと離別する話を
彼女には秘密裏に進めていた


パートナーに彼女の存在が分かると
当然の如くそのパートナーは憤怒した

そして何ヶ月かの話し合いの末
パートナーは彼女を呼び出した

彼女は臆すること無く
彼への気持ちは本物だと
パートナーへ伝えた
だから
どんな制裁でも受けると

しかし彼は
彼女とパートナーの前で
「遊びだった」
と言い放った

彼女は
唯一愛した人に
裏切られた


彼女は彼と自分の置かれた立場を理解し
何度も関係を清算したいと彼に申し立てていた
彼はそれを拒否し
彼主導で付き合から情事
パートナーとの破綻まで進めていた

それをいつの間にか
彼女主導と置き換えられ

彼女は一つの家庭を潰した主犯とされた



男が放つ当たり前の嘘を
彼からだけは聞かされたくなかった




「遊びだった」


その一言は
彼女との時間
彼女の想い
彼女の存在
全てを否定するのに十分な言葉だった



彼女はあの時から
愛について
何も分からなくなった