日本には、“可愛さ余って憎さ100倍”という言葉があります。

 この言葉が本当だとすると、人を許したり愛したりするエネルギーよりも、憎んだり、恨んだりするエネルギーの方が100倍も強いということになります(そう言えば、スターウォーズでも、心のダークサイド[暗黒面]が強烈に描かれていましたっけ……)。

 一方で、 “人を恨むエネルギーと許すエネルギーは、ほぼ同じである”という言葉を聞いたことがあります。

 他にも、“人を愛するエネルギーと憎むエネルギーもほぼ同じである”という言葉もどこかで聞いた様な気がします。


 たしか、どちらも外国の言葉だった様に記憶しています。私はこの言葉の真偽など疑いもせず、ほとんど丸ごと信じているお人好しの一人です。


 お人好しと書いたのは、私がこの言葉を標として「ガンバロウ」と思うのは、誰かのことを恨みそうになったり、憎みそうになったりした時だからです。


 私には人を恨み続けたり、憎みつづける根性がないのです。同じエネルギーを使うなら、許したり、愛したりする方向へ向かわせようと三日位は努力します(三日坊主です)。

 必死になって「どうして、あの人はあんなことをしたのか」「何があの人をそう言わせたのか」を考えて、「考えてみれば可哀相な人だ」と哀れむことで相手を許そうとします(傲慢極まりない納得の仕方ですが、今の私はこんな所デス)。


 ところが、心の底で納得していないものだから、“あの日”のことが悪夢になって現れて、真夜中に嫌な気分で目を覚まし、悶々としながら数時間も寝返りを打ち、寝られぬままにカラスの声を聞くことが年に何回かあります。

 自分は人生の中で、どうしてこんな所で足踏みをしているんだろう……そう思いつつ、気だるい心身で家の扉を開けます。朝の新鮮な空気を深呼吸すると、不思議に心が落ち着くのです。

 長い人生にはこんな時も有るので、めげずに気長に行きましょうね。