『あした死ぬ 幸福の王子-ストーリーで学ぶ「ハイデガー哲学』(飲茶)。
「限りある時間の使い方」。
本文(279頁)は、「読書のすすめ」の清水克衛氏のおすすめの本として、紹介されたころに購入し、8月の夏期スクーリングや10月の科目習得試験対策もあり、読み込みが延び延びになっていましたが、9月の各種の金澤での勉強会に合わせて移動の電車の中で読み終えた一冊。
ハイデガー関連のものとして、『存在と時間』をはじめとして、専門とする哲学者の本も以下のように、拝読してきた。
さて、一言でいってみようとするとき、苦渋するレベルの自分がいます。
振り返りも兼ねて、読了直後の本のブログもあげておきます。
本書は物語仕立てになっているので、ご自分のペースで読み進められるのではないかと思料。
まず、目次をあげておきます。
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序・宣告
1・死の哲学者
2・現存性
3・道具体系
4・本来的生き方
5・死の先駆的覚悟
6・良心の叫び
7・時間(被投性と企投性)
8・世界内存在
終・幸福の王子
エピローグ
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十分咀嚼しているかといえば、心もとないところもありますが、自分なりに気になったところを拾っていきたいと思います。
6・「良心の叫び声」から
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「あなたを襲う「無力感」の正体」
「理解できました。大丈夫です。ここまでの話を整理すると、
人間は有限の存在である→できないことがある→だから無力感を覚える→負い目を感じる
ということですね。
『有限の存在』から『負い目』までが、つながったと思います」
「うむ、良いだろう。次は、負い目の本質に迫りたいと思う。人間が感じる負い目の種類は、およそ以下のものがあると思われる。
①過去への負い目
②今への負い目
③未来への負い目
④他者への負い目
これらは、人間が有限の存在である以上ーいや別の言い方をすればー人間が人間である以上、感じざるを得ない負い目であるわけだが、①~③については時間論として、いずれまた改めて語ろう。
今回、注目して欲しいのは、④の『他者への負い目』だ。
負い目と言えば、やはり他者つまり他人に対して使う言葉だからな。
(略)」
(P179~181)
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(2024・9・6)