『<よのなか>を変える哲学の授業』(小川仁志)。
「「生きづらさ」を「生きる力」に変換する哲学」。
本書は7年前のFacebookに投稿した記事を加筆修正の上、ブログに移植するものです。
本書は、哲学と社会学の境界線上にある本だと個人的に思います。
そういう意味で、どっちつかず的な感覚は個人的に免れず、気分転換の一冊になってしまいました。
とはいうものの、これは、という哲学者の言葉もあった一冊。
新書で、「公共哲学」の内容、その多くの内容を盛り込もうとするとこうなるのかな、という感じです。
タイトルにも上げましたが、「生き方の教科書」を意図した本だと思います。
内容をリストしてみます。
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《ホームルーム》人生と<よのなか>を変える公共哲学
《1時限目》社会活動で<よのなか>を変える哲学
(1)ボランティア活動やNPO参加で<よのなか>を変える
(2)海外のNGO参加で<よのなか>を変える
(3)議会に働きかけて<よのなか>を変える
《2時限目》起業で<よのなか>を変える哲学
(1)「新しい働き方」で<よのなか>を変える
(2)「社会起業」で<よのなか>を変える
(3)「普通に働く」ことで<よのなか>を変える
《3時限目》文化で<よのなか>を変える哲学
(1)アニメで<よのなか>を変えた宮崎駿さんに学ぶ
(2)小説で<よのなか>を変えた村上春樹さんに学ぶ
(3)アートで<よのなか>を変えた村上隆さんに学ぶ
《4時限目》「有名になること」で<よのなか>を変える哲学
(1)「成長物語」で<よのなか>を変えたAKB48に学ぶ
(2)「好きなこと」で<よのなか>を変えたユーチューバーに学ぶ
(3)「有名になること」で<よのなか>を変えた勝間和代さんに学ぶ
《5時限目》政治活動で<よのなか>を変える哲学
(1)政治家になって<よのなか>を変える
(2)デモ活動で<よのなか>を変える
(3)「革命」で<よのなか>を変える
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これだけの内容で、全207頁。
個人の考え方によっては、「待ってました!」の本でしょうが、取り上げられた人物など考えると、「ふーん、それで」という方もいらっしゃると思います。
というのも、人によっては正反対の考え方の方が多く取り上げられている可能性がある、というのもあるかもしれません。
参考になったのは、《4時限目》、その中でもビジネス書的に考えると、勝間和代さんのお話あたりでしょうか。
そういう意味では、著者の小川氏も「哲学」を「ビジネス書」にする試みで、有名になったといえば言えるかと思いますが。
「ブルーオーシャン戦略」の哲学を持ち込まれたことは、ビジネス書中心に読書されている方には参考になるかも。
これは、本書を読まれて、考え方に同意できるかどうか、確かめてみてくださいとしか、個人的には申し上げようがありません。
(2017・5・20読了)