『古典を活学する』(豊田良平)。
「安岡正篤師に学んだ人物学」。
本書(本文232頁)は、平成四(1992)年に刊行された一冊。
何かないかな、という時にふと目に留まったもの。
インタビューされているのが、新井正明氏や平澤 興志であったことも、本書に向かわせた一因であったかもしれません。
まず、本書の構成をリストしておきたいと思います。
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序 新井正明
1・『呻吟語』の精神
2・『呻吟語』と安岡陽明学
3・安岡先生の人物学
4・人生はニコニコ顔の命がけ―平澤 興氏との対談
5・安岡先生が遺した言葉―新井正明氏との対談
資料:参考文献
あとがき
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本書の中で気になった部分を順次取り上げていきたいと思います。
今回は、資料・参考文献「人物学」から。
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「艱難辛苦、喜怒哀楽を勇敢に体験せよ」
古典というものは、歴史のふるいにかかっておりますから、特に力があります。
そこで我々は優れた人物に学ぶと共に、優れた書物を読まねばならぬ。
すぐれた書物とは、そういう優れた人物の魂を伝え、面目躍如させておるような書物であります。
つまり、私淑する人物を持ち、愛読書(座右の書)を持つということが、人物学を修める根本的、絶対的条件であります。
<中略>
その次に、人物学に伴う実践、すなわち人物修練の根本的条件は怯(お)めず、臆せず、勇敢に、そして己れを空しうして、あらゆる人生の経験を嘗(な)め尽くすことであります。
(P228)
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(2024・2・26読了)