『人間観の覚醒』（芳村思風）。
「生き方の変革」。
本書（本文２６９頁）は「芳村思風 感性論哲学シリーズ」の中の一冊。
もともとは平成１３年に『人間観の革正』として刊行されたものを復刻改訂し、新装改訂して出版した一冊。
早々に読まねばと思っていたリハビリ病院に入院中から、２年の歳月は経ったが今回、運よく拝読できた一冊。
まず、本書の構成をリストしておきたい。
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はじめに
１・脱近代の理念
２・脱近代の人間性
３・感性の本質と構造と働き
４・感性が精神と肉体を創造する
５・感性と宇宙
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その本文の中から、いくつか自分の琴線に触れたものを中心に抜き書きし、ご紹介していければ、と思います。
今回は２・「脱近代の人間性」から「生き方の変革」。
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「すべて肯定する」
否定的な道徳や理性によって人間に完全性を求めるような倫理的価値観は一掃しなければなりません。
本当に人間らしい生き方を人間の命に与えるためには、そのことが必要なのです。
そして、偏見を生かし、物欲を生かし、我を生かし、短所を生かすのです。
そういう「存在を生かす」という原理にのっとって、大宇宙の摂理を体現するような新しい人間観と人生観を持たなければ、新しい時代に対応できる知恵が湧き出てくるような人間にはなれません。
（P１２５）
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（２０２４・２・１６読了）
