『人間観の覚醒』(芳村思風)。
「生き方の変革」。
本書(本文269頁)は「芳村思風 感性論哲学シリーズ」の中の一冊。
もともとは平成13年に『人間観の革正』として刊行されたものを復刻改訂し、新装改訂して出版した一冊。
早々に読まねばと思っていたリハビリ病院に入院中から、2年の歳月は経ったが今回、運よく拝読できた一冊。
まず、本書の構成をリストしておきたい。
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はじめに
1・脱近代の理念
2・脱近代の人間性
3・感性の本質と構造と働き
4・感性が精神と肉体を創造する
5・感性と宇宙
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その本文の中から、いくつか自分の琴線に触れたものを中心に抜き書きし、ご紹介していければ、と思います。
今回は1・「脱近代の理念」から「数千年単位で起っている三つの変化」。
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「理性原理から感性原理への変化」
「理性」という言葉はギリシャ時代に作られました。
「ヌース」という言葉がそうです。
このヌースという言葉が作られて、そこで初めて人間は理性という能力が存在することを意識できるようになりました。
言葉ができることによって、存在が意識化されたのです。
<中略>
その理性に変わり得る新しい原理として顕現してきたのが感性という原理です。
(P25~31)
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(2024・2・16読了)