●最近、テレビで放映していたのだが、「聖の青春」という映画。
難病と闘いながら将棋に人生を賭け、29歳の若さで亡くなった棋士・村山聖(さとし)の
生涯を描いている。
(画像はお借りしています)
観ている者にも、難病に苦しむ聖の苦しみ、悲しみ、悔しさが、実によく伝わってきた。
劇中、聖は友達に、「元気か? 大丈夫?」と尋ねられる。
その時、聖は「元気な時など一日とてない」と答えている。
その思いが、私自身のつらさと重なって、胸に突き刺さった。
●もうひとつ、最近借りてきて観た「こんな夜更けにバナナかよ」
(画像はお借りしています)
鹿野靖明、筋ジストロフィーで、車いす生活。
わがままで、おしゃべりの彼は、多くのボランティアに支えられていた。
主演は大泉洋。
こちらの映画も実話だが、鹿野さんのコミカルな面が強調されすぎていて、
彼の内面の悲しみ、葛藤がイマイチ伝わってこなかった。
両方とも実話だが、見る人の感性によって、受ける感動も異なってくる。
私には、「聖の青春」の方が「こんな夜更けにバナナかよ」よりも
心にずしんと残り、忘れられない映画となった。
聖を演じた松山ケンイチは、役作りのため、20㎏、体重を増やしたそうだ。
そのプロ根性に脱帽である。