久しぶりに、道立近代美術館に夫といった。
「深井克美展」を観るためだ。 前から大好きな画家だ。
初めて、彼の絵を観たときは、胸の奥をむしり取られるような衝撃を受けた。
深井の絵は、どこまでも悲しく切なく孤独だ。
それは、幼少のころから、彼が病気がちだったこと。
そして、何より、脊椎カリエスのため背骨が曲がって、
背中に小さなこぶがあったことで、劣等感にさいなまれ続けた青春期。
暗いくらい影が、深井の心に影を落とし続けた。
彼は、30歳の時に自死している。ビルの8階から、飛び降りたのだ。
すぐそばに、母親がいたという。なんという最期だろうか。
下の絵は、「バラード」と題名がついています。
どうしたら、こんな寂しい絵が描けるんだろうと、私は思う。
私の苦しみ、人生の理不尽にほんろうされる自分の運命を呪うとき、
この絵の悲しみが、私の胸にぴったりと寄り添ってくれる。
「誰か助けて」
そう叫びたい苦しみの渦を耐えて、私は、毎日、笑顔でいる。
誰か、わかってくれるかしら?
深井克美は、理解してくれるのではないか、そんな気がするのだ。
暗い話でごめんなさいね (笑)
帰りは、美術館の喫茶室で、お茶にした。
今日は、すごく暖かいし、久しぶりに本物の絵を観て癒された。
図録も買ってきたので、ゆっくりまた、深井の絵を文章を堪能しようと思う。