話はバルダックとジャコウの戦闘前までさかのぼる…。


ドリーは二人がにらみ合うのをただただ見ていた。

「いいかドリー、これから本当の実戦を見せてやるからな?」

「えぇ?ジッセン?」

「まぁ何だ、命を懸けた戦いになるだろうから、よく見てろよ。」

バルダックは話してる途中も神経はジャコウの方に集中していた。

「ただ、俺に何かあったらゲンマの所で買った『再会バッチ』を使え!」

『再会バッチ』とはペアで一つのセットのなっており、片方を使うともう片方まで瞬間移動できる。そんな仕組みのバッチだ。そうか、それを買っていたのか。

「森の外につながっ…!!」

バルダックは話の途中で声が出なくなった。目の前のジャコウに腹部を殴打されたからだ。

「いつまでたっても話してるから、スキだらけだぞ。」

「バカだなぁ。余裕だからに決まってるだろ。」

「貴様、『ベルファ戦士団』と聞いて何も驚かないのか?」

「おどろかねぇよ。さすがにシーズの名前が出たらちょっとビビルけど。」

「…!!貴様何故シーズさんの名前を!!」

『シーズ』という名には聞き覚えが無かった。ヤクザ戦士団の幹部の一人だろうか。

「とにかく、お前程度だったらこいつのお守りをしながらでも戦えるんだ!とっととかかって来い!」

「なめた口を!!」

ジャコウは右こぶしを思いきり振り下ろすが、そこにはバルダックの姿は無かった。

「だーから言っただろ。『ベルファ』なんて肩書きはムダなんだって。」