自然災害や道路交通事故、火災の調査で知られていることなのですが、負傷者と死者の間には、相関関係があり、負傷者対死者の比率は、ほぼ10対1で、それより死者が多いと、「死者数の多い、甚大な事故」とみなされる。

例えば、ノースリッジ地震(94年)は、負傷がほぼ1万、死者が61。10対0.6となります。

ところが、阪神淡路の時、東灘区が10対3.7、須磨区が10対5.3、そして、何と長田区が10対10.35。つまり、負傷者より死者が多いという、異様な特長を持っています。

しかし、今回、警視庁緊急災害警備本部発表(昨日)の資料(http://bit.ly/gnCFGh)によると、宮城県の死者が、9026人、行方不明者、5521人。負傷者が3411人。つまり、死者・行方不明が、負傷者の4倍強!岩手は、死者・行方不明者7444人、負傷者165人。なんと、死者・行方不明者が負傷者の45倍!福島は、死者・行方不明者が2119人、負傷者が227人。ここも死者が負傷者の9.3倍。

死者・行方不明者が負傷者よりはるかに多いという、世界の災害史の常識を書き換えるものだったのです。