【モバイル】携帯電話の最新情報 -5ページ目

モバイルニュース Hotspot 2.0入門:Wi-Fi網と携帯電話網の統合

 独Deutsche Telekomの最高技術責任者(CTO)であるオリビエ・ボージャール氏は9月に開催されたBroadband World Forumで基調講演を行い、いよいよWi-Fi網と携帯電話網の統合を実現する機が熟したと宣言した。

 その根拠とは? モバイルトラフィックの90%は実際には家庭や職場から発生しており、屋外にいるユーザーによるものは約10%程度にすぎないという。それならば、オフィスやどこか近所のコーヒー店にいるユーザーのトラフィックは、最適化されたWi-Fi網にオフロードできるようにすべきではないだろうか?

 Deutsche Telekomをはじめ、ネットワークの混雑の解消方法を模索しているキャリア各社にこう尋ねれば、「その通りだ」との答えが返ってくるだろう。オフィスから地元のコーヒー店まで歩いていく程度の移動であれば、携帯電話網とWi-Fi網をシームレスにローミングできるようにしたいと考える大手企業の多くも同じだろう。

※関連記事:最大速度は7Gbps──ギガビット無線LAN 802.11acと802.11adの基礎
→http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1106/27/news07.html

 だがほとんどの場合、この2つのネットワーク間のシームレスなローミングは実現していない。なぜなら、Wi-Fi網はログインごとに認証を行わなければならないからだ。「Hotspot 2.0」はそうした状況を一変させることを目指している。

●Hotspot 2.0とは?

 Hotspot 2.0はユーザーのサインオンや認証をあらためて行わなくても携帯電話網とWi-Fi網間でトラフィックをシームレスにハンドオフできるようにすべく、業界団体のWi-Fi AllianceとWireless Broadband Association(WBA)が共同で開発したもの。ホットスポットのログインを自動化するための技術は何年も前からベンダー各社が開発しているが、そうした取り組みはどれもバラバラに進められており、ほとんどは相互互換性がない。

 Hotspot 2.0は新たに承認された「IEEE 802.11u」プロトコルを用いて、対応する端末とアクセスポイント(AP)間の通信を可能とする。それにより、自動ネットワーク検出、アクセス許可、プロビジョニングを実現する。

 802.11u対応のモバイル端末は通信キャリアのプロフィールとネットワーク設定ポリシーをローカルに保存する。そして802.11u対応のAPを見つけると、端末はAccess Network Query Protocol(ANQP)を使ってクエリを送信し、ホットスポットで利用できるキャリアやローミングパートナー、EAP認証などの情報を求める。一方、802.11u対応のAPはGeneric Advertisement Service(GAS)を使って、モバイル端末とキャリアネットワーク内のサーバ間に通知プロトコルフレームのレイヤー2トランスポートを提供する。その後、APはサーバのレスポンスを端末に戻し、適合した場合には、ユーザーを自動的に認証して接続する。

 プロビジョニングプロセスではさらに、QoS(Quality of Service)マッピングが可能だ。無線レイヤー2優先度へのDSCP(DSコードポイント)マーカーのマッピングを端末ごとに行うことで、エンド・ツー・エンドのQoSが容易になる。

●なぜ企業はHotspot 2.0に関心を向けるべきか?

 多くの企業は、個人所有の端末や会社支給の端末の急増に対処したり、音声や動画など各種のマルチメディアアプリケーションを配信したりするのに最適な無線LANを構築したいと考えている。だがモバイル端末の急増への対応が急がれる中、企業は会社敷地内の携帯電話の受信状態を改善し、その一助にしたいとも考えている。そのためには、Wi-Fi網と3G/4G網間のシームレスなローミングが必要だ。さらに敷地内のWi-Fiの受信範囲を携帯電話網にまで拡張し、アプリケーションを使用中のユーザーがオフィスを離れても接続が途切れることのないようにできれば、なおさら便利だろう。

 Hotspot 2.0は現在、試験運転が行われている。Hotspot 2.0認証テストベッドは2012年に提供される見通しだ。

※関連記事:【Q&A】Wi-FiとWiMAXの違いは?
→http://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/0902/02/news04.html

モバイルニュース ソフトバンクがホークスの日本シリーズ優勝を記念した「日本一“ダ”キャンペーン」

 ソフトバンクモバイルとソフトバンクBB、ヤフーは11月21日から、福岡ソフトバンクホークスの日本シリーズ優勝を記念し、「日本一“ダ”キャンペーン」を、順次開始すると発表した。全国のソフトバンク携帯電話取扱店(一部を除く)で優勝セールを実施するほか、さまざまなグッズのプレゼントなどを行う予定。

【拡大画像や他の画像】

 ソフトバンクモバイルは、11月21日から12月4日までの間に新規契約または機種変更をした人全員に「日本一“ダ”お父さんトートバッグ」をプレゼント。さらにソフトバンクケータイを利用中の人にも抽選で1万人にトートバッグをプレゼントする。応募はエントリーダイヤル(*8955)に電話するか、専用Webサイトから行える。

画像:日本一記念ステッカーと優勝したんダオル
(http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/1111/21/news016.html)

 また全国のソフトバンク携帯電話取扱店(一部を除く)では、端末の値引きやノベルティグッズのプレゼントなど、各種セールを行う。セール内容は店舗によって異なるが、SoftBank SELECTIONの商品を最大20%オフで販売するほか、新規契約もしくは機種変更をした人には「ホークス日本一福袋」を先着でプレゼントしたりする。また家電量販店の一部と福岡県内・長崎県内のソフトバンクショップの一部では、SoftBank SELECTIONの商品が最大84%オフになる「日本一おめでとう!福袋」の販売を予定。対象商品を購入した人に先着でオリジナルノベルティグッズもプレゼントする。セール期間は11月21日から12月4日まで。

 ソフトバンクユーザーでなくても、専用サイトから応募した人を対象に、抽選で1000人に日本一記念グッズや商品券のプレゼントも行う。抽選で10人に20万円分の商品券が当たる「20万円商品券コース」のほか、抽選で3人に選手サイン入り日本一記念写真パネル、抽選で20人に福岡ソフトバンクホークス2011年 日本一記念 金箔新聞、抽選で27人に選手サイン入り2011日本一記念ロゴキャップが当たる「ホークス日本一記念グッズコース」、抽選で940人に日本一“ダ”お父さんトートバッグが当たる「お父さんトートバッグコース」のいずれか1つに応募する方式。こちらも受付期間は11月21日から12月4日まで。

 このほかソフトバンク携帯電話取扱店では、ホークスの「日本一記念ステッカー」を先着順で無償配布。福岡県内のソフトバンク携帯電話取扱店では、記念品として「優勝したんダオル」もプレゼントする。これらはなくなり次第終了となる。

 また九州・沖縄地区のYahoo! BBまたはSoftBank ブロードバンド サービスを取り扱う家電量販店で、Yahoo! BB、またはSoftBank ブロードバンド サービスに新規加入すると、「2011日本一記念QUOカード(500円分)」をプレゼント。さらに抽選で100人に「2011日本一記念Tシャツ」、抽選で100人に「全国グルメ選べるギフト(カタログギフト)」をプレゼントする。

 現在Yahoo! BBやSoftBank ブロードバンド サービスを利用中のユーザーにも、抽選で10組に「2012福岡Yahoo! JAPANドーム開幕戦ペアチケット」、抽選で500人に「2011日本一記念オリジナルQUOカード(500円分)」、抽選で100人に「2011日本一記念Tシャツ」、抽選で50人に「全国グルメ選べるギフト(カタログギフト)」が当たるキャンペーンを実施する。11月21日から12月4日まで、会員用特設サイトから応募できる。

 SoftBank SELECTONの「カバコレ」には、日本一を記念したロゴマークと監督、選手のサインを組み合わせたデザインのカバーや、優勝時の胴上げなど日本一記念写真にイニシャルなど好きな文字を組み合わせてオリジナルカバーが作成できる「日本一記念カバコレ」が用意される。

 Yahoo! JAPANでは、「福岡ソフトバンクホークス 優勝キャンペーン おめでとう日本一!」特集を実施。特設サイトを開設するほか、Yahoo! ショッピングで「スタークラブ」会員向けにポイント付与倍率が最大27倍になる「福岡ソフトバンクホークス 日本一おめでとう ボーナスポイントキャンペーン」も実施する。対象はスタークラブのブロンズランク以上の会員で、期間は11月22日の21時から23日の2時まで。対象商品はファッションアイテム、家電製品、食品など。ポイント付与率はプラチナ会員が27倍、ゴールド会員が26倍、シルバー会員が25倍、ブロンズ会員が24倍。


モバイルニュース Windows 8を目指すARMの「CPU&GPU」戦略

 ARMの組み込みプロセッサは、ここ数年におけるスマートフォンやタブレットデバイス市場の拡大に伴って採用デバイスが急増している。同社によれば、現在の携帯電話市場における台数シェアで9割がARMベースのSoC(System on Chip)だという。実際、iPhoneやAndroid搭載デバイスなど、多くのユーザーが持つ端末のほとんどがARMベースのプロセッサを搭載している。また、Microsoftが2012年のリリースを予定しているWindows 8でARM対応を表明しており、このことでARMがさらなる拡大を遂げる可能性は高い。

【拡大画像や他の画像】

 とかく、スマートフォンやタブレットデバイスだけが注目されがちなARMプロセッサだが、ARMの強みは、圧倒的に豊富なラインアップに依る部分が大きい。例えば、インテルであれば、常に“最先端の”CPUとその派生モデルに集約するので、どちらかといえばハイエンドのPC向けに製品が集中する。ところが、ARMではCortex-M0のように非常に単純化した制御用プロセッサから最新のCortex-A15まで、実際に生産してるモデルの幅が広い。

詳細画像:「ARM Technical Symposia 2011」での発表資料、ほか
(http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1111/16/news023.html)

 また、ARMの主な事業形態はプロセッサの設計企業であり、そのIPをライセンスして稼ぐというビジネスモデルを採用している。QualcommのようにARM互換プロセッサの製造メーカーも含めれば、ライセンス製造を行うメーカーの数は膨大であり、さらに、そこから誕生する製品バリエーションも多い。そうした経緯もあってARMは急成長を遂げており、2002年に累計ベースで10億個の出荷ベースだったARM SoCは、2010年時点で250億個を突破し、さらに2020年には1500億個の大台を突破すると予測されている。

 「安価で省電力なれど、PC用CPUに比べて非力」という評価が多いARMだが、一方でPCに近づき、さらにPC用CPUとは別の形で差別化を図ろうという戦略をARMは考えている。

 iPhone 4SやiPad 2で採用するA5プロセッサが、40ナノメートルプロセスルールを採用している現時点で、インテルのx86系CPUが32ナノメートルプロセスルール、そして間もなく登場する“Ivy Bridge”(開発コード名)が22ナノメートルプロセスルールを採用するのを考えれば、やや出遅れているといった印象も否めない。だが、2011年10月に台湾TSMCが20ナノメートルプロセスルールのテープアウトを発表し、さらに先の、14ナノメートルプロセスルール世代に向けてIBMとARMが共同で研究開発を進めているという話も出ている。少なくとも、製造技術開発で大きく出遅れることは今後少なくなってくるだろう。

 また、ARMでは“TrustZone”と呼ぶハードウェアレベルでセキュリティ機能を実装する試みを進めていて、OSの保護やアプリ実行環境のサンドボックス化など、Android導入デバイスなどで問題になっているマルウェア対策を積極的に推進している。

●ハイブリッドな構成で処理能力と省電力は両立する

 興味深いのは、プロセッサの能力強化に対するARMの考えだ。同社は「Cortex-A15」というクアッドコア対応のアプリケーションプロセッサコアを擁しているが、最近になって「Cortex-A7」という小型で省電力なプロセッサコアを発表している。Cortex-A7は、現状で一般的なARMコア(Cortex-A8)と比べて5倍の電力効率を実現しつつ、さらに、最新のプロセスルールの採用で5分の1という小サイズに収まっている。それでいて、パフォーマンスはCortex-A8をわずかながら上回るという。

 Cortex-A7の実装では、プロセッサダイの面積が少なくて済む。例えば、Cortex-A15のように広いコア面積を必要とするプロセッサに追加で組み込んでも、ほとんど影響を及ぼさない。これを利用して、スマートフォンなどに搭載して、メールチェックやアイドル中などはCortex-A7を用い、ゲームなどの重い処理でCortex-A15を利用することで、「通常動作時は省電力だが、必要に応じて高パフォーマンスなプロセッサ」がSoC上で実現できるようになる。ARMでは、これを「big.LITTLE Processing」と呼んでいる。

 さらに「Mali」と呼ばれるグラフィックスコアを組み込めば、CPUの処理負荷を減らし、適時最適な処理をCPUとGPUで振り分けることで、効率的な運用が可能になる。ここで、GPUが担当する処理は、2D/3Dグラフィックスや動画再生だけでなく、トランスコーディングや浮動小数点演算など、GPUコンピューティングとしての利用も含まれる。異なる性質のコアをSoC上に混載することで、一種のヘテロジニアスなプロセッサコアを実現しようというのがARMの次世代プロセッサに対する考えといえる。

 また、これは、64ビット命令をサポートするARMv8アーキテクチャ採用のほか、これら技術の応用で「電力処理効率の高いサーバ/HPC」を実現しようという試みなど、数年先を想定したアーキテクチャ構築も見えてくる。いずれにせよ、ARMのエコシステムが本格的に面白くなるのは、これらアーキテクチャが登場する2012年から2013年以降にかけてということになるだろう。

●ARMの考えるGPUコンピューティングとヘテロジニアスコア

 ARM Technical Symposia 2011の個別セッションでは、「Mali」で採用したGPUアーキテクチャの解説も行われている。このセッションで説明を行った英ARMモバイルプロセッシング部門製品マネージャーのスティーブ・ステール氏によれば、ARMの利用分野拡大とともにメディア処理に対する要求性能が上がり、これを満たすべく機能強化を進めていったのがMaliの歴史だという。ARMでは現在、「Mali-T604」というグラフィックスコアをリリースしており、Symposia開催直前の11月10日には「Mali-T658」という最新コアを発表した。Mali-T658自体は、Mali-T604からシェーダコアの数を増やし、処理能力にして4倍のパフォーマンスを実現した機能強化版になっている。Mali-T658は、2012年後半に搭載製品が登場するCortex-A15世代をターゲットにしたグラフィックスコアだが、ちょうど同時期に発売が見込まれる「Windows 8」を意識している印象もセッションの説明からうかがえる。

 例えば、Mali-T658では、DirectX 11のサポートを予定している。DirectX 11のサポート自体は、同じ「Midgard」アーキテクチャを採用するMali-T604でも表明していたが、現時点でARM上で動作するWindows OSが提供されていない以上、Windows 8をターゲットとしているのは間違いない。Mali-T658は、シェーダコアの数でMali-T604の2倍、パイプラインで2倍、トータルで4倍の性能向上をうたっており、PCゲームなど大量の描画演算処理を要求するアプリケーションでは、Mali-T658の利用が推奨されることになるだろう。また、PC以外でも、4K2Kのような次世代テレビでの利用も明記しているなど、高度なメディア処理を要求する機器向けの標準グラフィックスコアとして訴求する考えとみられる。

●DirectX 11はGPUコンピューティングのために

 だが、実際のところ、Mali-T658でDirectX 11を活用する最新ハイエンドPCゲームを処理するだけのパフォーマンスを出せるかは未知数だ。DirectX 11ではテッセレーションなどの処理をサポートするが、これをどこまで汎用のARM搭載モバイルデバイスで動かせるかは、実際の製品が登場して確かめるまで分からない。ただ、ARMは、Mali-T658におけるGPUコンピューティングのサポートについて強くアピールしており、DirectX 11についても、どちらかといえば「DirectCompute」のようなGPUコンピューティング処理APIのサポートを意識している可能性が高い。

 セッションではこのほか、AndroidのRenderScriptやOpenCLについても言及しており、グラフィックスコアを並列計算ユニットとして利用し、CPUの処理負荷を低減し、処理効率を向上させる仕組みを解説している。ARMベースのプロセッサでも、ヘテロジニアスコアとしてCPUとグラフィックスコアを共存させ、処理を最適なコアに適時割り振る仕組みを構築し、この仕組みの活用を開発者にも推奨していくというのが、ARMが考える戦略のポイントだ。

●グラフィックスもARMを使って欲しいのです

 ARMとしては、次のCortex-A15世代でSoC内にCortex-A7とMali-T658を同居させ、これを高速なインターコネクトで接続して“省電力な高性能プロセッサ”を実現したい。なぜ、この組み合わせを強調するのかといえば、ARMのビジネスがIPライセンス方式であり、どのコアを採用してSoCを制作するかは半導体メーカー各社の判断に委ねられている点にある。

 例えば、Qualcomm「Snapdragon」で使われているのは、「ARMv7命令互換」のQualcomm独自開発CPUで、グラフィックスコアの「Adreno」も同社オリジナルの製品だ。また、NVIDIAはARMベースのTegraシリーズを販売しているが、CPUこそCortex-Aベースを採用しているものの、さすがにグラフィックスコアはGeForceベースのオリジナルとなっている。

 だが、プロセッサコアの設計コストは年々上昇しており、メーカー各社が独自のコアを開発し、実装する負担も重くなっている。メーカー各社にはARM IPのコア採用を促し、競合との差別化、ならびに、その特徴の1つとして今回のような「CPU+GPUの高性能SoC」といった組み合わせを、これからのARMは訴求し続けていくのだろう。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]