モバイルニュース PCフリーライターが普段実践する、モバイルオフィス環境──「通信環境の確保」編 | 【モバイル】携帯電話の最新情報

モバイルニュース PCフリーライターが普段実践する、モバイルオフィス環境──「通信環境の確保」編

 ノートPCで実践するモバイルオフィス環境の構築には、インターネット接続も欠かせない。それぞれの通信サービスをどうとらえるか、まずはどれから導入すればいいか、“はじめの1歩”を考察する。

【他の画像:もし、在宅業務することになったらどうするか?】

●「通信環境」がなければ、業務効率は低下する

 前回の「電源」に続き、「通信環境」も昨今のPC業務には必要不可欠なものだ。

 PCフリーランスライターである筆者は、普段の出先でのPC業務時はもちろん、メーカーの製品発表会やイベント取材において「現地で情報収集→その場で原稿に仕上げて納品する」をするには何が必要かを考え、通信環境を整えた。それは多分、ビジネスユーザーが出先で企画書・提案書を修正してすぐ送らなければならないシーン、総じてモバイル環境でも同じように業務を行いたいと思うシーンに置き換えても大きくは変わらないと思う。もちろんインターネットに接続していなくてもできる作業はあるが、それは普段会社や自宅で行う場合とは違う イコール 効率が下がると考える。

 モバイル環境での通信手段は無線ネットワークサービスを活用することがほとんどだ。これを安定して確保することがモバイルオフィス環境計画の成功の鍵を握ると言ってもよいだろう。今回はいくつかある通信手段を段階的・複合的に導入すると想定し、それぞれのメリットとデメリットをおさらいしよう。

●【手段.1】「公衆無線LANスポット」を利用する

 まずは「公衆無線LANサービス」を考察する。公衆無線LANサービスは、インテル Centrinoモバイル・テクノロジが発表され、ノートPCには“無線LANを標準搭載”の流れができてきた2003年ごろより導入が進み、以降、ファストフード店や喫茶店、ホテル、空港、商業施設、駅など、人が集まる場所を中心にサービスエリアが広がっている。

 有名なところでは、NTT系列の「フレッツ・スポット」「ドコモ公衆無線LANサービス(Mzone)」「HOTSPOT」、KDDI系列の「au one net公衆無線LANサービス」「Wi2 300」「UQ Wi-Fi」、ソフトバンク系列の「ソフトバンクWi-Fiスポット」「BBモバイルポイント」など、そのほか「livedoor Wireless」や「FREESPOT」「FON」といったサービスもあり、独自で無料の無線LANサービスを用意する店舗も存在する。

 公衆無線LANサービスのメリットは、初期コストをほぼ考慮せずに済む点だ。昨今のノートPCにはほぼ標準で装備されている無線LAN機能は、モバイルオフィス環境においても活用できる。

 契約方法も、(サービス別に違いはあるが)そこそこ簡単に行える。例えばNTTドコモユーザーの筆者はかつて、ドコモのISPサービスである「mopera U(315円/月)+U無線LANコース(525円/月)」を出先の喫茶店その場でiモード携帯の操作で契約したのを覚えている。このほか、自宅用に加入するISPの無線LANオプションプラン(プラス数百円ほどである場合が多い)にあらかじめ入っておいてもいいし、無線LANエリア内で該当サービスに接続するとそのままオンサイトで契約できるサービスも多く存在する。

 また、1カ月単位での継続契約以外に、“1日単位”で利用できるプランを設けるサービスも存在する。このうちの1つ、HOTSPOTの「1DAY PASSPORT」は1日500円だ。使いたい時だけ利用するスタイルの人に使い勝手がよいだろう。

 さらに、通信速度も無線ネットワークサービスの中では高速だ。主流は最大54Mbps(IEEE802.11g)で、利用場所のバックボーンやネットワーク混雑度合いに応じて速度に変化はあるものの、後述する3Gデータ通信サービスより体感値も含めて快適に利用できるメリットがある。ほかの無線ネットワークサービスではややためらいがちな大容量データの送受信も短時間で完了する。

 一方、サービスがかなりたくさんあるので、“どれを選べばよいか”をズバリ決めにくい。最近は、それぞれのサービスで利用エリアのローミング(相互乗り入れ)できる例もあるが、あるサービスはあるチェーン店の全店で対応──などといった得意分野が存在したりする。こちらは、自分の行動範囲に応じてどこにどのサービスの公衆無線LANスポットがあるかを確認してから契約する方法のほか、複数の公衆無線LANサービス(のエリア)を1契約で利用できる「ワイヤレスゲート」や「Wi2 300」などを選択するのも手軽かと思われる。

 もう1つ、公衆無線LANサービスは利用可能範囲が狭いのもデメリットだ。基本的に「ある喫茶店の店内」といったエリアがところどころに点在するイメージのため、屋外でもすぐ通信しなければならないシーンが多かったり、移動しながら利用したい場合には向かない。

 ただ、今回のテーマである“PCで実現するモバイルオフィス環境”の範囲においては、利用場所はほぼ屋内で、席についてPCを利用する使い方になると思う。行動範囲がやや制限されることにはなるが、利用場所をある程度決めてしまうならばデメリットにはつながらないという考え方もできる。

●【手段.2】「WiMAXサービス」を利用する

 WiMAXは、2011年現在急速にユーザーを増やしている新世代のデータ通信サービスだ。下り最大40Mbpsとかなり高速な通信速度が望めるうえ、例えば使い放題で3880円/月(UQ Flat年間パスポートの場合)からとなる比較的安価な月額料金プランがあるほか、600円/24時間の1日利用プランも用意する。

 このWiMAXサービスは、通信速度とエリアにおいて無線LANと3Gサービスの中間となる仕様であると考えると比較しやすい。通信速度は下り最大40Mbps/上り最大10Mbpsで、都市部の良電波エリアなら実測値でも下り20Mbps前後を記録する。サービスエリア内であれば3Gデータ通信より快適に通信できるシーンが多く、携帯電話やスマートフォンより大容量のデータを活用するノートPCでの利用にも適する特徴がメリットの1つに挙げられる。

 一方、サービスエリアがまだ狭いのが弱点だ。WiMAXは本サービス開始から2年、サービスエリアは都市部を中心に日々広がってはいるものの、例えばNTTドコモのFOMA網にはかなわない。また、サービスエリア内であっても、店舗の窓際なら利用できるが奥の席では利用できないこともある──といったように、屋内での利用には少し気を使わなければならない面もある。

 とはいえ、大都市圏のサービスエリアはかなり充実してきており、都心部を主な活動範囲とする筆者は「WiMAX内蔵PC1台でだいたい大丈夫」というところまで来た印象はある。また、地方都市でもかなり使えるようになっているようで、人口20万人に満たないある市の駅前でも利用できたのには驚いた。

 PCを主とする今回のモバイルオフィス環境の構築計画としては、まず「WiMAX内蔵PC」の導入を勧めたい。

 WiMAXサービスは、一度契約すれば“接続作業なし”に利用できるようになるのが特に便利だ(WiMAXモジュールに契約情報が記録される仕組みにより自動化される)。WiMAX内蔵ノートPCであれば、ディスプレイを開いてスリープから復帰すると、ほぼ同時にインターネットにも接続されている──つまり、自宅の無線LAN環境がそのまま外出先にも広がったような感覚で活用できるようになる。

 もう1つ、「ポータブル無線LANルータ型」のWiMAX端末も応用範囲が広い。これは、WiMAXの回線を複数台の無線LAN機能搭載デバイスで共有できる機能を大きな特徴とし、PCはもちろん、スマートフォンやタブレットデバイス、家庭用携帯ゲーム機なども同時に高速なインターネット接続を利用できる。PCのほかにこれらのネットワーク接続デバイスを携帯して使いこなす人にはよい選択と思われる。これは後述する3G通信対応のポータブルルータにも当てはまる。

 また、WiMAXサービスと同じく新世代の通信インフラであるNTTドコモのLTEサービス「Xi」も始まり、USB接続/ExpressCard型/ポータブルルータ型など、デバイスの選択肢も増えている。サービスエリアはまだWiMAXより狭いが、高速な通信速度を実現する点で、こちらの手段の別の1つとして考慮してもよいだろう。

●【手段.3】「3Gデータ通信サービス」を利用する

 3G、いわゆる国内携帯電話網を利用するデータ通信手段は、通信事業者により差はあるが「サービスエリアの広さ」がとにかく大きなメリットだ。

 前述したWiMAXサービスと比べると、その差は大きい。例えばNTTドコモのFOMAネットワークは、2009年1月時点で人口カバー率100%に達しており、山間部(秘境を除く)や沿岸部洋上などでも利用できる可能性が高い点は「通信環境が必須」とする人にとって、絶対的な安心感がある。また、基地局に自前のバックアップ電源を持つなど、店舗や施設の電力供給状況に依存する公衆無線LANサービスやバックアップ電源を持たない基地局もあるWiMAXサービスと比べると停電時に強い傾向も安心感につながるだろう。

 とはいえ、デメリットもいくつかある。まずは実利用時における通信速度は今回挙げる手段の中でもっとも遅い。一般的には下り最大7.2Mbps、最近は同21Mbps/42Mbps(イー・アクセス「EMOBILE G4」など)のサービスも登場しているが、筆者は2011年6月現在、実利用時の通信速度で数Mbps単位の速度が出れば上々と評価している。

 さて、何度も述べて恐縮だが、今回はモバイル環境+ノートPCで普段と同じ仕事環境を整えるための考察を行っている。PCで快適に業務を遂行するには、つながればOK──ではなく、Webページを開くのにかかる時間、業務用の添付ファイルを送受信する時間を含めて、会社や自宅で作業する時と同じ使い勝手にまで持って行きたいと考える。通信速度が遅ければ、それだけロスする時間が多くなり、PCのバッテリーも余計に消費してしまう。

 通信料金/ランニングコストを含むトータルコスト計算が複雑かつ高額な傾向もある。3Gサービスでは比較的安価なイー・アクセスの場合は定額で3880円/月(EMOBILE G4データプラン(にねんS) 高速モバイルキャンペーン適用時)と、前述したWiMAXサービスと同等クラスの月額料金となるが、NTTドコモの定額データプラン スタンダード バリューコースは1000~5985円/月+ISP利用料金(mopera U Uスタンダードプランは525円/月)で、最大6510円/月となるイメージだ。なお、上記で述べた料金例は同時に通信機器(USBデータ通信端末やポータブル無線LANルータなど)を同時購入し、原則として約2年の継続契約が条件となる。

 ただ、メインの手段ではなく、予備の回線としてほかの通信手段を補うために導入するサービスとして筆者が注目しているのは、日本通信「b-mobileSIM」サービスだ。SIMカード(の利用権)のみを販売するプリペイドSIM式のサービスとして、約2480円/月(6カ月版の1カ月換算の場合。1カ月版は2980円)で通信速度を上限300kbpsに抑えた「U300」、通信速度制限なしで通信総量1Gバイト分か120日間利用できる「Fair」など、「利用権」か「通信速度」のどちらに対価を支払うか──とする、利用シーン別に選べるラインアップを用意する。

 ちなみに、今回実施するモバイルオフィス環境の構築用にはやや不向きと思うが、980円/月で上限100kbpsとするイオン限定b-mobile SIMも、これまでなかった低価格な設定でかなり大きな話題になっている。速度を求めるほかの手段を補完し、最低限の通信環境を確保するためと考えると、ランニングコストを低く抑えられる点は喜ばしいポイントだ。

●まとめ:状況に合った電波を求めてノマドする

 さて、ここまで検証したように、低価格・広エリア・高速・利用期間の縛りなし──のすべてを満たすモバイルデータ通信サービスはまだ存在しない。

 筆者は、実は公衆無線LAN、WiMAX、3Gの3手段をすべて契約し、それらを組み合わせてそれぞれのデメリットを解消している。「高速に通信できるか」を主に、まずは公衆無線LANを検索、なければWiMAX、それでも圏外なら3Gをという流れだ。

 ズバリこれと断定できずに恐縮だが、モバイル利用において足りないと感じた手段を段階的に導入していき、不要になったらすぐ解約できるスタイル。これを今回のモバイルオフィス環境構築におけるポイントにしたい。前回の「電源の確保」編も併読いただき、利用場所を考慮することを応用して、まずは月額コストが定額な公衆無線LANサービスをどれか1つ契約してみてはいかがだろう。

 次回は「電源」「通信」を確保しつつ、本業ビジネスに必要な「データを収納・保存・引き出す」手段を検討・検証する予定です。




【携帯電話用おもしろグッズ】
携帯電話とリングをディスプレイ!携帯電話&指輪ディスプレイスタンド
本体スタンドから50M範囲内で通話可能 !!【送料無料】【ワイヤレス式】【無線携帯電話】【Skype...
[送料C99~] 携帯電話用 ワイドマクロレンズ:Donyaダイレクト DN-MCL20 【携帯電話用 ワイド...