ブラックホールと太陽のような恒星との連星系“はくちょう座V404星”。

この連星系のアウトバースト(突発的な増光)が、とらえられたのが先月15日のことでした。

今回この天体を、
NASAのガンマ線監視衛星“スウィフト”でX線で観測して見ると、
射撃の的のように見える多重リングが見えてきたんですねー


広がるX線のリング

最初に、このアウトバーストを検出した“スウィフト”が、
2週間後に再びX線観測を行ったところ、
満月の3分の1にも及ぶ大きさに広がる多重のリングがとらえられます。

そして、6月30日、7月2日、4日に撮影された画像から作成された動画では、
リングが拡張しながら次第に暗くなっていく様子が分かるんですねー
月の大きさと、6月30日にとらえられたX線リングの大きさの比較。

X線リングが広がっていくようす。

このリングはX線のエコー(こだま)によるものなんですねー

ブラックホールがフレアを起こして放射されたX線の一部は、
チリの層で反射して地球に届くことになります。

でも反射したX線は、
真っ直ぐに届くX線よりも遅れて地球に届くことになります。

その時間の遅れが、
エコーとしてリングが広がっていくように観測されたということです。
つまり、チリの層そのものが広がっているのではないんですねー

また、リングが多重に見えるのは、
リングの元となった1回のフレアが、複数のチリの層で反射しているため。

地球から4000~7000光年の間に、X線を反射したチリの層が複数あるようです。

リングの変化を継続して観測することで、
通常は見ることが出来ない、
このブラックホール連星系方向の星間ダスト(チリ)について、
研究できるそうです。


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