ブラックホールが発生源とみられる謎の天体“宇宙竜巻”の観測から、
周辺の分子雲の動きが詳しく分かりました。

分子雲の衝突の影響で、ブラックホールへ流れ込む物質の量が一時的に増加し、
それにともなって竜巻が発生したと推測できるんですねー
“宇宙竜巻”の観測画像。
分子雲の運動などが可視化されている。

さそり座の方向約4万光年彼方にある“宇宙竜巻”は、
らせん状の特異な形をした電波天体です。

過去の研究から、
回転ブラックホールの両極方向に噴出したジェットによって、
形成されたとする説が提唱されています。

でも“宇宙竜巻”を作り出したとされる、
ブラックホールのジェット噴出などの活動が見られず、
どのようにしてブラックホールが、
一時的にジェットを噴出し“宇宙竜巻”を形成したのかは、
分かっていませんでした。

なので、“宇宙竜巻”の正体についても議論は続いているんですねー

今回の研究では、
電波観測で過去に検出された分子雲と、
もうひとつ新たに見つかった分子雲の運動や速度から、
2つの分子雲が過去に激しい衝突を起こしたとみられることが分かりました。
“宇宙竜巻”が形成される仕組み。
(左)分子雲同士の衝突により、
一時的に大量の物質がブラックホールに流れ込んで双極ジェットが発生。
(右)双極ジェットと分子雲が衝突して双極プラズマが発生。

また、分子雲中に衝撃波が発生しているようすも観測されています。

研究チームでは、これらの観測から、
分子雲の衝突によって発生した衝撃波の影響で、
ブラックホールへ流れ込む物質の量が一時的に増加し、
ブラックホールから双極ジェットが発生して、
“宇宙竜巻”が形成されたと考えているようです。