Ia型超新星の観測から、超新星爆発前の天体が小規模な爆発を繰り返していたことが分かりました。
これによりIa型超新星のもとになる天体には、いくつかのバリエーションが存在する可能性が出てきました。

Ia型超新星は白色矮星の激しい爆発でできると考えられています。
今回、パロマー山天文台自動サーベイプロジェクトが、
何度かの小爆発を経験した白色矮星が、Ia型超新星爆発を起こしたという初めての観測結果を発表しました。

白色矮星は太陽程度の質量の恒星が、核融合を終え寿命が尽きた後に残る高密度天体のことです。
この白色矮星と、もう1つの天体との連星系で起こる熱核融合爆発がIa型超新星として観測されています。
でも、もう1つの天体が白色矮星なのか、通常の恒星なのかは分かっていないんですねー

プロジェクトの研究チームは2011年1月16日、約6億光年の銀河に現れた超新星“PTF1kx”を発見し、その光を1ヵ月以上にわたって追い続けました。





“やまねこ座”の方向約6億光年の
銀河に出現した超新星“PTF1kx”


その光の成分から、超新星の周囲に複数のガスの層があり、その層を通して光が届いていることが分かったんですねー
これらのガスの層は、超新星の前の段階で起こった小規模な爆発で吹き飛ばされたものと考えられています。

この小規模な爆発は、白色矮星の伴星からガスが供給されることで起こります。
この伴星が赤色巨星なんですねー (赤色巨星は、星が一生を終え赤く膨れ上がり低温になった恒星)






小規模爆発を繰り返した後
超新星“PTF1kx”になる連星系の想像図
手前の赤色巨星の外層がはぎ取られ、
白色矮星の周囲の円盤を形成している



この現象は“新星”と呼ばれ、天体を吹き飛ばすほど大規模なものではなく、
膨張したガスを吹き飛ばして、また同じ現象を繰り返すします。
吹き飛ばす量よりも膨張するガスの量が多いと、白色矮星がガスで溢れていくんですねー
そして、やがて限界に達すると超新星爆発を起こし連星系は最後を迎えることになります。

もし他の超新星で赤色巨星の伴星を持つものがあれば、同じように観測されるはずなのですが、このような観測データはこれまで無いんですよねー
このことからIa型超新星爆発を起こす伴星には、いくつの種類があることが予測できます。

Ia型超新星は非常に明るいので、宇宙の遠方で起こったものでも観測することができます。
また、どこで発生したものでも、殆ど同じ明るさで輝く“標準光源”としても知られています。

宇宙の加速膨張も、このIa型超新星の観測から判明したことです。
なのでIa型超新星が、いくつかのバリエーションを持つということは非常に大きな意味を持つんですねー
今後は、さらに多くのIa型超新星を観測して、伴星の情報を集める事がが重要になりますね。