冥王星に5つ目の衛星があることが、ハッブル宇宙望遠鏡の観測で分かりました。

すでに冥王星にはカロン、ニクス、ヒドラ、S/2011 (134340) 1の4つの衛星が発見されています。
5つ目の衛星はS/2012 (134340) 1という仮符号がつけられ、大きさは10~24キロ程度です。

もともとハッブル宇宙望遠鏡は、2015年7月に冥王星をフライバイするNASAの無人探査機“ニューホライズン”の安全確認が目的だったんですねー

“ニューホライズン”にとって危険な微小天体が無いか観測していたところ、
ハッブル宇宙望遠鏡の“広域カメラ3”が6月26、27日と7月7、9日に撮影した画像から、衛星が見つかったというわけです。






ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた画像
P5が今回の衛星




冥王星に最初の衛星が見つかったのが1978年のこと、アメリカ海軍天文台で衛星カロンが発見されました。
カロンは冥王星の7分の1の質量を持つ巨大な衛星で、冥王星-カロン系は二重天体と表現されることもあります。

この後、20年ほど衛星の発見はなかったのですが、2005年に小さい2つの衛星ニクスとヒドラが、そして昨年2011年にはさらに小さなS/2011 (134340) 1が発見されました。

今回の衛星の発見で、冥王星系はますます複雑なものと考えられるようになったんですねー
まぁー 直径が月の3分の2という小さな天体に、複数の衛星が見つかっているので仕方ないですね。

また、5つ目の衛星は冥王星から約4万7000キロ離れていて、衛星カロンと1対3の軌道共鳴の関係にあります。
この衛星が冥王星を一周するのに、カロンの3倍時間がかかるということです。

しかも、他の全ての衛星もカロンと軌道共鳴の関係にあるとか…
これは冥王星が誕生してから早い段階で、他の天体の衝突を受けた有力な証拠なのかもしれません。

その衝突で吹き飛んだ破片がカロンを形成することになります。
残りの破片も「より小さな衛星」となったのですが、その位置はカロンの軌道によって定められ軌道共鳴の関係になったようです。

この説が正しければ、さらに新しい衛星を発見する方法が見えてきます。
1対2または1対7といったカロンと共鳴状態になる位置を探せばいいんですねー

5つ目の衛星は、ハッブル宇宙望遠鏡の最も良く撮れている画像でも「かすかな光の点」にしか見えないそうです。

なので、“ニューホライズン”の接近で、もっと小さな衛星が見つかるかもしれませんね。