火星にも地球と同じように極冠があるのですが、
夏の間なぜか南極冠は南極点からずれた場所に表れます。

火星の南半球が夏を迎えると、南極冠の凍った二酸化炭素(ドライアイス)は蒸発が進み形を変えていくのですが、
その形が南極点からずれて広がっているんですねー

冬の間は南極点を中心に広がっているのですが、なぜ夏の間だけずれるのか… ?


火星探査機マーズ・エクスプレスを使い、
様々な高度で大気の温度などを計測して分かったのが“南極付近の気候が東西で大きく異なる”ことでした。

違いは中緯度の領域に吹く“強い東風”によって生じるようです。

東風が巨大クレーター(ヘラス盆地)に吹きつけ、
クレーター内部の壁にぶつかり大気中に波を生じさせます。

この波によって上層で吹く風の向きが変わり、
南極付近には“強い低気圧の西半球”と“高気圧の東半球”が出来上がります。

このため、
低気圧の影響を受ける西半球では気温が低くなり二酸化炭素が凍りますが、
高気圧の影響を受ける東半球では霜ができるだけになります。

で、西半球は表面がなだらかなので太陽光が多く反射されドライアイスが蒸発しませんが、
東半球では地面に生じる霜の粒子が粗いので表面がデコボコに…
結果、多くの太陽光を受けてドライアイスの蒸発が進み、極冠が南極点からずれてしまうというわけです。

地球でも風や海流の影響を受ける地域があります。
まぁー 同じような事が火星でも起きているという事でしょうか。