自分の独占欲には、ほんと驚く。
そこまで田村に執着してたわけじゃない。
田村をはじめに抱いたときなんて、余裕もなかった。
自分だけが熱く、反して淡々とした田村の顔を見ていると、本当に田村って女性がわからなくなる。
苦しそうな表情を見せて俺に好きといってみたり、
かといって今は無機質な動きを見せて、鼻の先だけ寒さにやられたのか赤くさせている。
そこに、俺への感情は見られない。
「ちょ・・・・・・!?」
コートの隙間から、ニットの中に手を忍ばせる。
「つ、冷たいっ!」
ひゃー!と、俺の胸の中で暴れる田村の表情がやっと崩れた。
「冷たい?ごめん」
「なん・・・・・・ですか、もう」
田村の、いろんな顔が、見たくって。悪戯する。
少しむっとした田村に案内されて先に進むと、通路兼台所を通過したあとワンルームの奥の部屋にたどり着く。
目の前には、ベッドが鎮座していて(ワンルームだから当たり前か)
俺を、誘う。
「あの、何か飲みますか?」
そう言った田村の手をつかむと、自分のもとに引き寄せた。
「いらない」
堪らなくなって、俺は唇を重ね合わせる。
我慢が足りないから、すぐにその唇をこじ開けて、舌を奥に入れた。
とろけそうに柔らかい田村の舌が、遠慮がちにツンと俺のそれに絡まろうとする。
それがじれったくて、強めに吸いあげると「あ、」と田村の声が瑞々しい音の中に混じった。
絡まった舌の感覚が、脳の中を刺激して、そのまま田村をベッドに押し倒す。
「や、あの・・・・・・、お風呂に」
「そんなのいらない」
そんなクールタイムに、逃がさせない。