おんせんびぼーろく-田の原温泉 共同浴場(熊本県阿蘇郡南小国町)

私を良く知る友人が「黒川は好みじゃないだろう?」と聞いてきた。とんでもない。大好きな温泉地だ。温泉手形が登場した20年ぐらい前に初めて足を記してから、幾度となく立ち寄った。町全体が長期的展望に立って、しっかり育ててきたから今の繁栄があるということを、この目で確かめている。でもねえ~人多過ぎ・・・。ってわけで、好きだけど共同浴場しか立ち寄らず、すぐに近くの温泉地に逃避するのが毎度のパターン。いくら美味しいからって言われても、行列できないのが私。いい湯でも芋洗いはカンベンだ。いや、泊まればいいのだろうけど。

 

今回は黒川をスルーして隣の田の原温泉へ行った。九州らしく「たのばる」と読む。ここに素朴な共同浴場があるのだ。男女別のアルミの戸を開いたら、すぐ脱衣所と浴槽が一体となった浴室になっている。料金箱に200円放り込んで、早速入浴だ。シンプルなコンクリート浴槽は大小に分けられており、大きいほうが熱め。といっても全体的に温い湯だから、のんびり長湯ができる。無味無臭で、満願寺の湯に似ており、肌にねっとりと柔らかい感触が心地よい。

 

一緒になったオジサンが言うには、最近、共同浴場に鍵をかけることが多いそうだ。言うまでもなく外来者のマナーが原因。こうした無人の浴場がドンドン入り辛くなる。そういう輩を見つけたら、別府の坊主地獄に放り込んでやろうと心に誓った夏の午後。坊主が汚れるから止めておこう。どこか地球に優しいゴミ捨て場はないものか・・・。

 

(MEMO)
レポートは平成14年。地元専用になったとの報告を見かけるが、さて真相はどうなのだろう。黒川温泉が小国の秘湯を守る防波堤であってほしいと思う私は、嫌なヤツだ(笑)。

 

(追記)

源泉枯渇により閉鎖され追憶物件になったとのこと。残念・・・。