The 佐伊津 -40ページ目

The 佐伊津

主に生まれ故郷の天草市佐伊津町に関する思い出話しなど。
Yahooブログから引っ越しました
数年振りに更新してみます

 むかぁし、西法寺ん同行んしたちん、本願寺参(メエ)りさいたそうですたい。

 酷ヶ井の桑名屋ちゅう西法寺ん定宿ぇ泊って、夕飯ば食(ク)てから、近かとこれぇ念珠屋の

よんにゅうあるけん、思い思いぃ買い物に出らるごとなったそうですたい。

じきほこで御座すけん、そうよう間違わんごと戻って来やすけん、御院主様ぁ休うどって下っせぇ」

て、そうようで言わるけん、御院主様ぁ休うどらしたそうですたい。

 ほりばって、なかなか戻って来られんけん、どげんどげんしよらるとじゃいろう気になって、念珠屋ん

にきぃ出かけて見なしたりゃ、一軒の念珠屋に何じゃいろう人だかりんして、えらい賑やかそうですもん。

 何事じゃろうかなぁって、御院主様んゆうゆう見てみなしたりゃ、店ん中でうう喧嘩んありよるそうで

すもん。なんさま西法寺ん世話人の権おじぃの片肌抜いで、うう声で佐伊津ん言べぇで何じゃいろう言い

よらるそうですもん。御院主様ん店ん中ぇ入(ヘエ)って来て

「権おじぃ、どげんしたっかん」て言いなしたりゃ、権おじぃん

「何さま、御院主聞いてみて下っせぇ、どっちが悪かか。わしが買物して札で払おうてしたりゃ、

こん餓鬼が、ひちこしゃくな、釣り上ぐるて言いはたすけん、わしもむかっ腹ん立って『うなぁ、おりば

誰と思いはたすとか。おりゃ佐伊津ん権って昔しゃ角力ども取りよった男ぞぅうんどんが如たる青二才

の釣り上げきれば、釣り上げて見ろ』て言いよるところで御座す」て言わいたそうですたい。店ん主人も

青うなって

「御院主はんどすか。ちょうどいいとこに来てくれはって済みませんどす。このお方が買物してくれはり

ましたさかい『へえ、おおきに』言うて、お釣りがございましたさかい『お釣りあげましょう』と言いま

したら、急に怒らはって何ぞ言うてはりますけど、言うてはりますことが全然判りゃしまへん。一生懸命

お詫び申し上げますけど、全然聞いてくれはりゃしまへん。御院主はん都合ようお詫び申してくれはりま

すよう御願申します」て言わしたそうですたい。

 なんの、店んしん「釣銭上げまひょう」とか「ウワツリ上げまひょう」て言わっせばよかったとばって、

「お釣り上げまひょう」て言わしたけん、権おじぃは、わがばぁ釣り上ぐるて言わしたと思(モ)て、

「うんが如たる青二才の、おりば釣り上ぐるのなんのって、釣り上げきれば釣り上げてみはたせ」て、

片肌抜いでおごりよらるところじゃったそうですたい。

 御院主様ん良う知っとんなす念珠屋じゃったけん、御院主様ん良かごと話ばしてくれなしたそうですたい。

権おじぃん

「御院主様んこらえてくれんて言いなしたけんこらえばって、人ば釣り上ぐるのなんのて、ねんぞくな事ば

抜かしやがって、まぁいっ時、御院主様ん来なっせんば、あん青二才の首ばひかにいて呉りゅうど

思(モ)とったわい。釣り上ぐるのなんてねんぞくな事ぬかす。ウワツリのツリ銭のっちゅう言葉のちゃんと

あるとじゃいん。あん畜生どんも、まちぃと佳か言葉ば勉強せんばつまらんとわい」て言わいたそうですたい。




,気い植された、した  △茲鵑砲紊Βたくさん  思い思いぃ→思い思いに

い犬ほこ→すぐそこ  イ修よう→みんな  Δ曚蠅个辰蕩しかしながら

Г匹欧鵑匹欧鵑靴箸蕕襪箸犬磴い蹐Βどんなにしているか  ┣燭犬磴い蹐Βなんだか

どげんしたっかん→どうしたのか  ひちこしゃくな→こなまいきな

言いはたすけん→いいやがるので  ぞぉ→だぞ  うんどん→奴共

ねんぞくな→なまいきな