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これはショートケーキ。
フレンチのお店だと、ショートケーキもなんだかずいぶんスタイリッシュ。
名前もフレジエっていうから、厳密にはショートケーキではないか。
そもそも、私たちがイメージするショートケーキは不二家さんが考えたもので、外国から来たものではないみたい。

このレストランのフレジエは
冷たく冷やされたグラスに
スポンジとシロップ漬けの苺、その上にミルク感濃厚な生クリームがぽってりと載せられ、
白く平らにならされたクリームの上には棒状のストロベリーシャーベットが横たわっていました。
苺の甘酸っぱさと生クリームの甘さの組み合わせは言わずもがなです。
グラスの底に置かれたスポンジの量は少なく、ふんわりではなくかなりしっとりしています。スポンジの量がこれ以上多いと、口の中に入れた時のボリュームだけで、満腹感で嫌になってしまいそうなので、全く絶妙なバランスでした。
生クリームはとっても滑らかなのですが、かなり重たく、口の中にねっとりと残ります。このクリームには、これくらいしっとりとした重みをもったスポンジじゃないと負けてしまいそう。
ですが、ミルクの濃厚さは強いものの甘さは控えめなので、飽きもこず、しつこさはありません。
生クリームをこんなに夢中になって口に運んでしまうなんて、初めてでした。はじめに口にぽてっとクリームが入れられたあと、舌で舐めとっているうちに、少しずつクリームが柔らかくなって、口中にミルクの風味が広がり、消えていってしまう。そうすると、またあのねっとりした食感とミルクの風味が恋しくてたまらなくなるのです。そして、休むことなくクリームを口に運び続けてしまいます。

ショートケーキはかわいらしく、どことなく庶民的でほっとするような身近な感じがありますが、こんな風に変身すると、すごく大人っぽいお菓子に見えました。

私はたまに、無性にショートケーキが食べたくなります。
どんな風な姿でも、真っ白な生クリームと真っ赤な苺のコントラストが美しく、私はしばらくケーキを眺めます。

白く滑らかなその肌に銀色に光るフォークを入れるとき、苺を口の中で噛んで赤い果汁が口の中に滲み出すとき、少し緊張した面持ちになり、気持ちがほんのり高ぶるのです。