面接

講習


講習で当たり前のようにされた挿入行為


初仕事で本番,円盤という言葉を知る



数時間があっという間で

考える暇も無く

初仕事を終えると仕事が入っていた。




メイクを直して髪も綺麗にする。


ヘアアイロンは待機室で貸し出しできた。



準備ができたM子は

エレベーターで2人目の客を待つ。



M子の頭の中は

お金の計算だけだった。



講習代

1本目

これにプラスで2本目…



短時間でこんな大金を稼いだ事が無かった18歳のM子は

この世界悪く無いかも、と思ってきていた。



処女をレイプで失って

彼氏にも拒絶反応が出ていたのに


お金は人を変えた。




2人目のガッチリした客と

1人目とは違うホテルに行った。



ガッチリ客とのホテルの方がベッドも広く綺麗だった。



シャワーを浴びて

ベッドに移動する。




講習通りの流れをこなしていくと


ガッチリ客が起き上がってM子を寝ころばせて

1人目の客と同じ体制になってきた。



【みんなこういう風にするんだ】と思っていたら

M子の膣に激痛が走った。




ローションもつけずに指を突っ込んできたのだ。



ガッチリ体型だと

指まで鍛えているのかと思うくらい

指も太く

一本だけでも感覚が分かるし痛かった。




我慢できず腰を動かして逃げるようにすると


押さえつけられて

ガッチリ客のアレを入れようとしてきた。




レイプの時には

殴られたり薬で脅かされたものの

縛られたりはしていない。



両手を押さえつけられる事が

こんなにも怖いなんて知らなかった。




ガッチリ男は片手でM子の両手首を押さえて


片手で器用に慣れた手つきで

ホテルに置いてあるスキンをつけて


手を押さえたまま

挿入してきた。



必死に腰と足で逃げようと抵抗したり

やめてもらおうと言ったり


色々頑張ったけど


そのままガッチリ男は果てた。



怖さと苦痛と違反行為をされた事に腹立たしく

涙が出て横になったままのM子を置いて


スキンをポイっと外してゴミ箱に投げ入れて


1人でシャワーに行った。



そしてシャワーから出てきてM子に


『こんな所に働きに来たくらいだからやりまくってるんでしょ?

みんな普通にしてるし。

楽できて良かったね』


と笑いながら言ってきたのだ。




信じられなかった。


この男の言う“楽”というのは


口や手でしない=楽


という意味だ。




M子は言葉にならなかった。




みんな体を許してるの?

違法行為なのに?




違法行為が当たり前に行われるという事も

拒むとレイプまがいの状況になる事も


講習で挿入された時に気づけたはずなのに



ようやく自分の馬鹿さに気づいた。



そして

その客を最後にして帰ろうと決めた。




人として扱われず

制欲処理の道具という感覚にさせられる事が

耐えられなかった。




お店に戻り

事情を説明して

体験入店は終了で入店もしないという事を伝えると


奥から面接の金髪男が来て

引き留められたけど


働けないという意思は揺るがなかった。




その日の給料と交通費を受け取り

帰路に着く。




その日手にしたお金は

もう少しで二桁、という金額だった。




こんなにもお財布に入っている事は初めてだった。




帰宅した事をTにメールで伝えると

すぐ返信がきた。


『いまから向かう』と。



一人暮らし同然のM子は

「鍵あいてるから」と伝えてシャワーをした。



今日一日で汚れた自分を

体が赤くなるまで洗った。




こんな思いをしたのに

シャワーを浴びながら


【お金が用意できないとTのおばあちゃんどうしよう】


本当かどうかも分からない

Tのおばあちゃんのことを真剣に考えていたのだ。




当時を振り返ると

洗脳に近いような状況だったように思う。



そしてシャワーを浴びてしばらくすると

Tが家に来た。


M子を見ると満遍の笑顔だった。



悪魔の笑顔なのに

その悪魔に気づかず

涙が溢れて

Tに話し始めたM子だった。












余談↓




ふと懐かしくなり

お店を検索してみたけど


ビルも建て替えで飲食店になっており

あのお店も検索に出てこなかった。



今の高収入バイトが

どんな風な求人募集の文言なのかは分からないし


検索したいとも思えないけど(その前に募集年齢オーバーだろう)


脱がない

なめない

触らせない



という求人広告は

高収入という魅力があるからと

簡単に信じずに


しっかりと見極めが必要だ