○気管

 気管の断面積は完全な円形ではなく、後方が開いたC字形またはU字形を呈する。

○気管の構造

 第6頸椎下縁の高さで、喉頭の輪状軟骨の下端に始まり第4-5胸椎の高さで左右気管支に

 分かれて肺門から肺内へ侵入(約70度の角をなす)。

 長さは約10cmで直径20-25mmの管からなる。内径は成人で16.5mm、乳幼児で

 9.4-10.8mm、新生児で5mmとなる。

 気管は15-20個の上下に連なる軟骨輪(幅3-4mm)と、その間を連ねる輪状靭帯およびこれ

 らを覆う粘膜からなる。

 

○左気管支の走行

 ・正中線とは約46度の角度をとって走行

 ・細長い(右気管支の約2倍の長さで約4-6mm)

 ・食道と胸部大動脈の前方、大動脈弓の下を走って左の肺内に達する

 ・上下の2枝に分かれて肺に入る

 

○右気管支の走行

 ・左気管支に比べ垂直に近い経路

 ・正中線とは約24度の角度をとって走行

 ・太く短い(約3cm)

 ・上大静脈の後ろを下外側に走って右の肺内に達する

 ・上、中、下の3枝に分かれて肺に入る

 

○気管支の構造

 左  7-11個の気管支軟骨

 右  3-4個の気管支軟骨