「ふぅん」
マイは自分の部屋に侵入されているにもかかわらず、マリ子には興味を示さない。
「すごい写真の数ね」
マリ子は壁に貼られたヒロシの写真を一枚手に取る。
「汚い手で触らないで!」
マイはマリ子から写真を奪い返す。
「汚い手とは心外ね」
マリ子は言葉と裏腹に目を細める。
「こんなにゴミを溜めて、楽しい?」
「ゴミじゃない。これは全部マイの宝物なの!」
イラつきを隠さずに、マイはマリ子に噛み付く。
「そう・・・。頑張って集めたのね。このコレクションたち」
褒められたと感じたマイはにっこりとする。
「すごいでしょ」
「ええ。これだけ物に囲まれていたら安心するでしょう」
「ううん。だめなの。まだ足りないの」
「そうなの?」
「あそこの引き出しもまだ空っぽだし、あそこの引き出しもまだまだ入るし。もっとほしいの」
「それはヒロシって男の“物”?」
「うん。でもね、もうすぐヒロシさんと一緒に暮らせるから、そうしたら大丈夫なの」
「一緒に住む約束してるの?」
「だって、マイたち付き合ってるもん」
「相手の了承は?」
「勿論ヒロシさんだって、そう思ってるよ!」
「そうかしら・・・そうは思えないけど・・・彼が結婚してるのは、知っているわよね」
「・・・でも、マイと付き合ってるもん。エッチだってしたんだから」
「身体の関係があるからって付き合ってることにはならないでしょう?貴女がしていることは、ストーカー行為で犯罪なのよ?」
「?」