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また、「皆で嵐メドレー!!」では、踊りたくない芸人たちが嵐の大ヒット曲に合わせて踊ったスペシャル映像が完成。………
嵐、“騒がしい未来”の訪れまでを感じさせる映像がここに 愛と感謝が詰まった『ARASHI Anniversary tour 5×20』を見て
コンサートやライブにはそれぞれアーティストの個性やこだわりがあり、それぞれの形がある。嵐のコンサートの形は常に“幸せな空間”や“夢の時間”がベースにあると感じていたが、このツアーファイナルに関してはその土台に加え、今まで以上に濃密で濃厚な“愛”と“感謝”が凝縮された集大成だった。
ここ近年の嵐のツアーの中では珍しくシングル曲を中心にしたシンプルでストレートなセットリストは、もちろん『5×20』のタイトル通り、20年間のシングルを詰め込んだベストアルバムを踏襲する意味もあるだろうが、その一方で初見や新規のファンでも楽しめるように、という配慮にも受け取れる。
そのくらい、嵐のシングル曲は日本のエンタメに少しでも興味のある人であれば耳にしたことのあるヒットナンバーばかり、という実績の表れでもある。実際メンバーからも、新しいファンに向けた感謝の言葉が多々見られた。しかし、ほぼシングル曲のみというのは王道かつターゲット範囲の広い選曲である反面、“ありきたり”な展開にもなりがちで、ある種、諸刃の剣ともいえるだろう。
そこを“ありきたり”や“単調”なコンサートにならない/しないところが、嵐のコンサートの魅力の一つだ。今回は特に、20周年という長い歴史に重きを置いている演出が素晴らしく、過去のコンサート映像やジャケットビジュアル、写真などが多く活用されていた。
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これは賛否両論あるかもしれないが、運営制御システムを搭載したペンライトの導入も、その一つであったのだろうと思う。もちろんペンライトはあくまでもコンサートグッズであって、強制的に所持を義務付けられているものでもない。だが、ライブの随所で見られるペンライトは、現地にいるときはもちろん、 映像作品になった時にも映える照明演出の一つとなる。嵐が、試行錯誤して魅せる演出の一端を、我々ファンの一人ひとりが担っているのだと思うと、まさにファン冥利に尽きる、の一言だ。
終盤戦の「Troublemaker」では、通常は大野智・櫻井コンビの定番となっていた〈ハートビート〉のハートマークを、櫻井・松本潤で披露したかと思えば、その後ろでは二宮和也・相葉雅紀コンビがユニット曲「UB」の密着シンクロダンスを披露したりと幸せなじゃれ合いが全開で、思わず顔を綻ばせずにはいられなかった。
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そして、やはりこのツアーファイナルの最大の見所は、ラストのMCと、そこから繋がる「5×20」のパフォーマンスだ。ここはもう、ぜひ心して見てくださいとしか言いようがない。当日現地にいた方も、映画館で見ていた方も、もちろんライブビューイングすら見れなかった方々も。
意外に思えるかもしれないが、映像作品として見ると「活動休止発表後のコンサートツアー、かつ(現時点で)活動休止前最後の“有観客”コンサート」を収めた唯一の作品となる。
今このタイミングで見るからこそ、一瞬たりとも見逃せない、切実な熱量が詰まったメンバーからの真摯なメッセージが心に深く響く。「5×20」のパフォーマンスも含め、涙腺が緩むことを覚悟の上、どうかしっかりと目に焼き付けて欲しい。
とはいえ、感動の涙だけで終わらないのが、やはり嵐のエンターテインメントだろう。本編が終わってからさらに幸せ度の最高到達点を更新してくるかのようなお祭り騒ぎのアンコールに、これぞ嵐と満面の笑顔にさせられる。
「Happiness」を最終曲に持ってくる演出もニクすぎて、最後の最後まで本当に最高だな、と震えた。〈思い出の後先を考えたら 寂しすぎるね 騒がしい未来が向こうで きっと待ってるから〉ーーまるでこれからの休止期間のそのまた先に、“騒がしい未来”があるのだと教えてくれているかのように、あたたかく胸に響く。
まさに最初から最後まで愛と感謝と幸せに満ちたエンターテインメント。嵐の真髄ともいうべきステージの、その熱気も衝動も感動も存分に楽しめる満足の一枚であり、嵐からファンへの愛情と感謝が余すところなくパッケージされた、ファン必携、珠玉の映像作品だ。

