快適な睡眠の姿勢は人によって千差万別だが、僕は小さく丸まって眠るほうが落ち着く人の仲間であります。

まず横向きに布団に潜り
頭を三分の一ほど枕に載せ、膝を抱えるかヘソを見るようにしゃがみこんだ形で肩と腕を丸め、胎児の如き安らかな眠りを得ます。

鼻も喉も布団に覆われ、口元のエアポケットを確保出来る姿勢なので乾燥した室内でも呼吸が楽チンであるわけです。

しかも熱が体幹から逃げないのでかなりあったかい。

しかし、問題点が。
それは、風邪ひいたとき特に治りかけにこのポジションにスタンバイしてしまうと

地球の重力に逆らえぬ鼻水が
失業者よりも大量の白血球の死骸を載せたまま鼻腔を伝わって片方の鼻に溜まり、
否応なしに繰り返される呼吸と乾燥した空気によってゲル状から固体化し

完全に鼻の穴を塞いでしまうが故に呼吸困難に陥るという状態を招く最悪のシナリオが用意されていることなのですよ奥さん。


そして、元来「気の立ったハチドリ」よりも眠りの浅い私は
鼻水をもう片方の鼻に流して状態変化を調整すべく体が勝手に寝返りを打つたびにパチクリと目を覚ましてしまい

丑三つ時に完全覚醒を迎えたりしてしまうという神をも畏れぬ所業を、風邪をひく度に日常的に行っているのです。


だからといって凶悪極まりない鼻水の流れを食道に向かわせようと仰向けに寝ると、ベッドから足先がはみ出てしまいます。


ああ、キングサイズの寝具が欲しい。