幼い頃からいろいな感情を押し殺してきた。
自分の感情を消そうとするから、だからたまに人の感情まで分からなくなってしまう。

いい子だねと言われる度に辛かった。
あの頃はそうすることでしか自分がそこに存在していいのか分からなくなっていた。

大人になったらそういう呪縛からもきっと解き放たれる、そう思ってた。

「僕は恵まれて育って、君みたいに苦労をしてこなかった。だから僕では君の痛みや苦悩を分かってあげられる自信がない。君には僕よりもっと立派な人が相応しいと思う」

「好きだけど、君はいい子すぎて、僕は君を傷つけてしまいそうで怖い。」

私はそんなに苦労してきた人間ではない思っている。綺麗な言葉を並べられるのは1番傷つくということを殆どの人は知らない。
いや、知っているけれど自分がいつまでも綺麗な人間と思われたいから美談にしているだけなんだ。結局は私の為でない、自分の為。

家柄的に一般家庭の底辺だから私は相応しくないのかもしれない。
まだまだ教養が足りなかったのか、磨くべきものがたくさんあるからなのかもしれない。ならばなぜ、好きなんて付き合いたいなんて言ってくるのだろう。

私はほとんどの人の前では感情的にはならない。
辛い時、悲しい時、心砕けそうな時も...
何が起きても全然平気だ、私は強い子なんだと自分を誤魔化すように言い聞かせて「ありがとう」の言葉を絞り出す。小さい頃からいつだって自分の感情を押し殺して精一杯の笑顔を作ってきた。そして、それは昨日も変わらなかった。

聞き分けの良い笑顔。
そんな自分の姿を鏡で見ると涙がこぼれてくる。笑顔を作ってきた分だけ、同じ分だけ涙していることに誰も気づくことはない。

いい子だねって言われる度に
悩みなさそうに笑うねって言われる度に
幸せそうだねって言われる度に
羨ましいって言われる度に
心はなぜか傷ついていく。

いい子って不幸でしかないんだと。
結局は誰からも愛されないし
近寄ってもらえないし
分かり合えないし
距離を置かれてしまう

とても孤独なんだ。