グランジ | BIRKENHEAD ERKY 旧ブログ 2006~2013
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グランジ
 
グランジとは、90年代にようやく復活したハード・ロックのことです。
グランジは、大衆ポップスと化した80年代メタルに対するハードロックの逆襲、つまりハード・ロックの復権でしたので、ロックに飢えていたロック文化圏の国々では爆発的に受け入れられました。
 
しかし、日本の場合の80年代のヘヴィー・メタル・ブームがハード&ヘヴィーな部分に惹かれてのブームではなく、ポップでキャッチーなメロディーに惹かれてのブームであったことからもわかる通り、BURRN!誌及びBURRN!誌を中心とするいわゆる日本のHM/HRファンは、哀メロ・美メロ・叙情メロを求めていたのであって、ロック性を求めていたのではありませんでしたので、グランジ=ハード・ロック復権には興味がなく、そればかりか、自分たちの愛する80年代メタルを死滅させたとしてグランジを逆恨みしている始末です。
それゆえBURRN!誌はグランジに対する偏見に満ちた悪口を未だに言い続けており、BURRN!信者もそのグランジ批判を鵜呑みにしています。
しかも、80年代メタルの多くのバンドが、カッコいいグランジを真似て、それ風のアルバムを作ろうとしましたが、ことごとく失敗、中途半端なつまらないアルバムがシーンに氾濫したわけですが、それらの80年代メタル・バンドのお粗末な出来損ないを聴いて、日本のHM/HRファンは、グランジって、こんなにくだらない音楽なのだというグランジに対する間違ったイメージが植えつけられてしまいました。
 

すなわち、グランジとは、華やかなゴージャス・メロディアス・ポップと化した80年代メタルに対するリアルな本能的暴力衝動性ハードロックの逆襲です。
ムーブメントとしてのグランジは終わりましたが、グランジの音楽自体は、まんま現在の「モダン・ハードロック」そのものであり、今もメインストリームであり続けています。
つまりハードロックは不滅ということです。
ただし、ここで言うハードロックとは70年代ハードロックが意味する本来の本能的暴力衝動性のハードロックのことです。
 
グランジの本質(音楽性)はカッコいいハード・ロックです。
しかしBURRN!誌は、グランジはハード・ロックであるという本質を見ず、暗くて内省的で下ばっかり見ているというような偏見でグランジ批判を繰り返し毛嫌いしたため、グランジの間違ったイメージを日本のHM/HRファンに植え付けてしまいました。
またHM/HR好みではないクロスビート誌はハード・ロック系グランジまでパンクの文脈で語ろうとしたため精神性しか語れず非常に無理がありました。
つまり、グランジを音楽性(ハード・ロック)で語る人が誰もいませんでした。
誰もハード・ロックとはハードなロックのことであるということに言及しなかったわけです。
グランジはその一言で済む話だったのに。
 
 
 
 
最後に、今、来日中のEUROPEのジョン・ノーラムの言葉を。
「グランジは最高の出来事だった。
SOUNDGARDENは偉大だった。
それに対して80年代は最悪の10年間だった。80年代のバンドは大半がつまらなかった。」
 
 
 
 
 
(予備)
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