
80年代メタルのグランジ化
80年代メタルが華やかでポップで女性的だったのに対し、グランジはダークでヘヴィで男性的でカッコ良かったので、当然、多くの80年代メタル・バンドがカッコいいグランジを真似して、それ風のアルバムを作ろうとしましたが、ことごとく失敗し、本物のグランジとは似ても似つかぬ、ただ暗いだけの魂の無い抜け殻のようなつまらないアルバムがシーンに氾濫してしまいました。
しかも、それらの80年代メタル・バンドによるお粗末な出来損ないのクズの数々を聴いたHM/HRファンは、グランジはダークででつまらないという漠然とした間違ったイメージを植えつけられてしまいました。
グランジはハード・ロックの復権でしたので、ロックを求める海外ではロックに飢えていたため当然、爆発的に受け入れられましたが、ロックを求めているのではなく、メロディアスなメロディを求めている日本のHM/HRファンはグランジすなわちハード・ロックの復権には何の興味もありませんでした。