四月
アインシュタイン
 高揚した声には悲哀の低音が伴っていた。プランクの六〇歳の誕生日の公式祝賀会でプランクのことを話していたのだが、自身の一面を露呈している。
文言は省略
「創造と反骨の人」より

ゾンマーフェルト
 ルビノヴィッチの成功体験は師匠がベルリンでプランク六〇歳の誕生日祝賀行事で仕事内容を紹介し、帰って次のことを知らせた時とりわけ強固に。「アインシュタインはこれら保存則を選択則および偏向規則に用いるという考えを『素晴らしい』と評価した」。
「ゾンマーフェルトとその学派を巡って」より

プランク、アインシュタイン、ゾンマーフェルト
 公私にわたる悲劇のさなかにも、同僚によって科学的業績にたいする栄誉を次々に与えられた。物理学会は一九一八年に生誕六〇周年を祝う会合を開き、敬意を表してパンフレットを刊行した。企画したのは一七年から一八年にかけて学会の会長であったアインシュタイン。業績の概説を書いてもらったゾンマーフェルトに宛てて記している。(89ページ)

「今宵、もし神々が心底から気持を伝える才能を与えてくださるなら、どれほどうれしいことでしょう。
(89ページから90ページ)
 というのも、プランクが大へん好きだからですし、れわれ全員がいかに愛しており、いかに彼のライフワークを評価しているかを知ったら、たいへん喜んでくれるにちがいないからです」。儀礼的に語られる所感などではなかった。「だがとりわけ次のこと、つまりプランクの近くにいられるということこそがうれしいのです」(90ページ)
「マックス・プランクの生涯」より


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