ゲッティンゲン
数学散歩をするヒルベルト、ランダウ、 応用力学の教授のルドヴィヒ・プラントル、カラテオドリ、クライン、デバイ。
がら空きの数学の研究室。(戦争前にはいつもこんでいた)
ヒルベルト、同僚と話している。
同僚 「貴方の働きかけは、何の役にも立ちませんでしたね」
ヒルベルト 「ああ。頭のよさ、良い成績、指導教授による推薦状、学者としての将来等。手は尽くしたつもりだったが、唯一軍務の免除が出来たのは、身体能力の問題だけだった」
学生がまばらな大学の風景。
フランクフルト
庭で働いている男性二人。
(ヒルベルトの声) 「息子のフランツは二一歳だったが、軍隊はとらなかった」
ゲッティンゲン
ヒルベルト、エーヴァルトに話している。
ヒルベルト 「私だって若い時には一寸うすのろだったんだから」
手紙を読んでいるヒルベルト夫人(ケーテ)。
ケーテ、手紙を夫に差し出す。
ケーテ 「ダフィット、フランツのことを報告してくれている人からの手紙なんだけど」
ヒルベルト、手紙を受け取る。
ヒルベルト 「ちゃんと仕事をしているんだろ?」
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