一〇月二七日
シュレーディンガー
前線とはいえ、緊迫したものではなかった。一〇月二七日、短い論文「気泡の毛管圧力に関して留意すること」をまとめ、国際的な学術誌に送っている。
『シュレーディンガーの思索と生涯』より
戦争の最初の数ヵ月に物理の仕事を仕上げることができた。10月27日プレディル盆地の要塞から数キロ離れたライプルから『アンナーレン・デア・フィジーク』誌に「気泡中の毛細管圧」について短い論文を投稿した。おそらく典型的な学生実験からヒントを得たものであろう。
3人が違った表面張力の式を導いていたが間違っていると示し、正しい式を与え、イェーガーの方法に対する新しい公式を導いた。「7月末から中断されている測定をさらに続けて、式をテストするための豊富なデータを集めるつもりである」。戦争があと4年も続くとは思わなかったのであろう。
『シュレーディンガー―その生涯と思想』より
ネルンスト
ネルンストが試みたのは、砲弾のなかに「くしゃみ粉」を入れることだった。実際に一九一四年十月二十七日に西部戦線のヌーブ・シャペル地区で(中略)撃ち込んでみたが、(中略)敵軍が気がつかないほどで、軍人たちは感心しなかった。
「毒ガス開発の父ハーバー」より
[3670ej14 1027 moto.txt]