「アニメって白をすごく嫌うんですよ。下手をすると手抜きになっちゃう」
上記の文はテレビアニメ『タッチ』の放送直前、監督の杉井ギサブローのアニメ雑誌での台詞。で、
当時(前年あたりから)再びアニメを見始めた私にとって、鑑賞の一つの指針になったのでした。が、
目が大きい女の子に関して走りはスタジオぴえろ魔法少女で、確立はアニメ『タッチ』と思うけど、
私がアニメ『タッチ』を明確に認識したのは細田守の『時をかける少女』。初視聴の細田作品だけど、
主役三人の関係はもちろん、制服のワイシャツと白い入道雲にに象徴されるようにアニメ『タッチ』の、
再来を認識した覚え。そして私にとっての初新海誠である今回の『君の名は。』も、私には強烈に、
アニメ『タッチ』を認識させる作品だったのです。
しかし(少なくとも)あだち充の『タッチ』を超えたと思うのは瀧くんと三葉ちゃんの一生懸命さを、
正直に描写していると思うから。確かに台詞を排しても表情で受け手にわからせる手法・技術は、
あだち充が(実質)開発したと私は理解。でも上杉達也が野球で本気になるには柏葉英二郎が必要で、
南への告白にも他人からの「アクセルのかわり」が必要で。
でも瀧くんと三葉ちゃんは互いの相手への思いを正直に表現し、思いに従って行動。多分震災で、
自分の気持ちに従って行動することが個人にとって最善の道だと、(多分)新海が認識・理解した、
結果と推察でき。だから甘くても思春期の暴走の行動を私は好ましく思い、二人のいる日本の未来に、
希望を託したく。高校生以降も物語ったのも、「日本の未来」を案じたためと推測し。
また『タッチ』以外からの影響は大林宣彦の『転校生』や『時をかける少女』は明白と思うけど、
細田版の「時かけ」と「パト1」も参考にしたと私は推察。特に「パト1」からは緊急事態なら、
違法行動は許されるべきという思想を継承したと思われ。本作の大ヒットに民主主義者の私は、
日本社会の未来に危惧する一方で、震災直後の行動の後悔の結果だからと十分理解を。
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