四月中旬
ベルリン
カイザー・ヴィルヘルム物理化学・電気化学研究所
厳しい顔でハーバー、通知を机に置く。
ハーバー 「プロイセン教育相から、研究所内の非アーリア人数が多すぎる、という通知が届いた」
腕を組んでいるハーバー、通知を見ている。
ハーバー 「私自身は追放のおそれはないようだが、スタックの追放を要求してきた」
ハーバー、目を上げる。
ヴィルシュテッター。(表情は?)
(ハーバーの声) 「ヴィルシュテッター、」
ラウエ。(表情は?)
(ハーバーの声) 「ラウエ、」
マイトナー。(表情は?)
(ハーバーの声) 「マイトナー、」
組んだ手を顎に付けているハーバー、苦悶の表情。
ハーバー 「君らの意見を聞きたい」
驚いているマイトナーの表情。
(後日)
(イサカ市? ニューヨーク市?)
手紙を読んでいるハーン。
ハーン 「ハーバーが!」
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