人類が宇宙人と出会うこと、宇宙人になることがSFであった時代から、背理法によって、
「人類は一人ぼっち」という仮説が存在を。他に高度な知恵者がいれば銀河系全域が、
開発済みという仮説から始まる。当然太陽系も例外でないので、人類は宇宙人と出会ってもいい。で、
真偽を確かめようのなく、非科学と理解されてきた情報は存在し。
しかし公式に確認されたわけでないので、「人類は私たちだけ」という証明に。結果として、
散見されてきた情報は事実だったわけだが、背理法の論理も適切と云え。加入から二百年で、
大よその経緯を掴めたのは電子頭脳による解析のお陰だが、自分の恒星系を飛び出した「人類」に、
他の星の惑星改造を着手した例があったという。
始めて飛び出した種族でなかったが発展の速度は選考の宇宙人より速く、銀河系の四分の一を、
二百年で支配できたと。もちろん武力による制圧。以降は支配者であるE1がそれぞれの惑星の、
支配者。E1も惑星改造が長期にわたることは理解していたようだが、二万年を要する計画が、
最初の五千年で頓挫。現地の生物圏全体は制圧できなかったから。
完全に制圧しようとした惑星もあったが、E1の生活圏が脅かされたと記録され。つまり、
水惑星が生命を育む基礎といっても、遺伝子は惑星固有の物。さらに一旦生物相が混じれば、
市場として統一されたE1の支配地域に一年を待たず伝播し、キメラやぬえが跋扈する世界へ。で、
E1は歴史の抹殺を企てたが被害が大きすぎたし広がりすぎたので、克明な記録が出来。
生物発祥以前の惑星は殖民までの推定時間が長すぎたので、気長なE1と言えども、
候補にしたくなかったらしいのですね。以上の経緯からまずE1自身が自分の星系に戻り、
無事だった他の「人類」も自己完結を目指す。しかし宇宙を目指す「人類」は出てくるもので、
失敗の歴史を知る者は知識を受け継げても、銀河系全体に共有できないまま。
しかし超光速の通信網は残されていたので、旧E1の範囲内に入れば情況は推測できるところ。で、
ひと悶着は惑星一つ破壊される自体もあり得たが、結局は緩やかな連合体の結束の切っ掛け。で、
宇宙人同士の会談の場所に惑星厳禁という規則の、そもそもの発端。[2453g man.txt]