創刊号で私がケチを付けた『月刊アニメスタイル』、記事では言明しなかったけど長続きするとは、
思っていませんでした。きつく云えばフィギュア付きで高く売ろうとする戦略は、同好の士しか、
呼べないだろうと創刊号を手にとって理解したと。私も2号以降は興味を持てなかったので、
買っていないし。ただ来月発売の第5号だけは、一作品だけでないので買うつもり。

 第3号の鋼の錬金術師は凄い風聞を知っているので理解できるけど、創刊号第2号第4号は、
仲間内で盛り上がる作品。だからアニメをもっと世間に知らしめる気概はない。私なら、
以前の例のほかに『鉄腕アトム』の功罪を扱う雑誌を作る。表面に出すことは難しいかもだから、
関係者への取材と各種のデータによって、読み手が気付くような構成とか。

 つまり虫プロが登場したアニメ界の衝撃。すでに劇場用で作品を発表していた東映動画にとって、
経営方針を変えた出来事だったはず。しかも虫プロが倒産しても、宮崎駿が去った東映動画は、
『マジンガーZ』で商売として業界の牽引役。対抗して制作した虫プロ組の作品が、
『勇者ライディーン』なので、両社の関係が解ろうというもの。

『聖闘士星矢』に対抗の『鎧伝サムライトルーパー』もあるから。富野由悠季の宮崎駿への対抗心は、
知られていると思うけど、会社としても競争相手。私としては作品論よりも業界の栄枯盛衰の方が、
商売の事例研究として需要があると思うのですね。



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